シロアリ予防

【プロが監修】シロアリ被害に保険は使える?火災保険・瑕疵保険・業者保証を徹底解説

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この記事の監修者

「家とあなたを護る。」害虫・害獣駆除から雨漏り・大規模リフォームまで。一級建築士事務所ならではのワンストップサービスで、大切な家とお客さまの健康を守ります。害虫・害獣駆除、総合リフォーム、外壁の塗装や屋根の葺き替え、雨漏り工事、建築・土木工事に災害復旧工事などワンストップサービスで施工。シロアリの駆除歴15年、対応件数累計18,000件の豊富な実績があり、経験豊富なスタッフがお客様のニーズに合わせて、害虫駆除いたします。

ROY株式会社

自宅でシロアリ被害が発覚し、「加入している保険で費用をまかなえないか」と調べてる方も多いのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、一般的な火災保険や住宅総合保険はシロアリ被害には原則として適用されません。ただし、条件によっては例外的に適用される可能性があるほか、駆除業者が発行する「5年保証」を活用できるケースもあります。

この記事では、シロアリ被害に対して適用される保険について解説します。費用負担を抑えるための具体的な方法もあわせて紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

※1 一部エリア、再発保証が付いている場合のみ。発生箇所と同一の場所、シロアリの種類も同じ場合のみ適用。
※2 対応エリア・加盟店・現場状況などにより記載の通りには対応できない場合があります。
※3 面積が66㎡未満の場合は一律80,000円(税込み)になります。ヤマトシロアリに限ります(カンザイシロアリなど他のシロアリは別途見積り)。
※4 薬剤はタケロックアジェンダを採用します。その他の特殊な薬剤・油剤は別途見積りとなります。

このような方におすすめ

  • 自宅でシロアリ被害が発覚し、保険が使えないか確認したい方
  • 駆除業者に「5年保証」と言われたが、保険との違いがわからない方
  • 駆除・修繕費用が高額になりそうで、負担を減らす方法を知りたい方

シロアリ被害に保険は使えるのか?

シロアリ被害は保険の対象外

住まいのトラブルに備えるための各種保険ですが、残念ながらシロアリ被害は補償の対象外となるケースがほとんどです。ここでは、具体的にどのような保険が適用外となるのか解説します。

シロアリ被害は保険対象外

基本的に、一般家庭で広く普及している火災保険などの住宅保険は、シロアリによる被害は補償対象外です。代表的な保険には、以下のようなものがあります。

  • 火災保険
  • 住宅総合保険
  • 地震保険
  • 家財保険

また、シロアリ被害だけを専門に補償する「シロアリ保険」といった商品は、現在の日本国内には存在していません(2026年5月時点)

例えば、「雨漏りの修繕費用は火災保険でカバーできたが、そこから発生したシロアリの駆除費用は全額自己負担になった」といったケースも見られます。高額な修繕費用がかかっても、シロアリ被害は保険適用外となるのが一般的です。

このように、万が一の際に保険へ頼ることができないため、シロアリ被害は未然に防ぐことが何よりも重要です。しかし、実際に深刻な被害にあう方の多くは、定期的な防蟻処理(シロアリ予防)をしていない傾向があります

シロアリ被害が保険対象外である理由

火災保険や住宅総合保険は、そもそも自然災害のような「突然起こる避けられないトラブル」を補償するためのものです。

シロアリによる被害は、数か月から数年という時間をかけて少しずつ進行します。そのため、保険の判定では「突然の事故」ではなく、建物の「経年劣化」や「自然損耗」と同じ扱いになるのが一般的です。

さらに、シロアリ被害は「定期的な床下点検や防蟻処理をおこなっていれば防げたトラブル」とみなされます。定期的な点検や予防処理をしていれば回避できた事象は、偶発的な事故とは認められないため、結果として補償の対象外となるのです。

「保険」と「保証」の違い

ここで混同されがちな「保険」と「保証」という2つの言葉の違いを整理しておきましょう。主な違いは次の通りです。

保険 保証
概要 事故、自然災害、盗難など、偶然に発生した損害に対して、保険金(金銭)を支払う仕組み メーカーや販売店が、製品が正常に機能することや不具合がないことを約束(保証)し、期間内に修理・交換する仕組み
提供主体 保険会社 施工業者、メーカー、販売店など
販売に必要な資格 生命保険募集人・損害保険募集人 なし

「保険」は、生命保険募集人や損害保険募集人の資格をもつ者でなければ販売できません。契約内容や支払い条件も、法令に基づいて厳格に管理されるのが特徴です。

一方、「保証」の提供に特別な資格は必要ありません。業者が独自に設定する任意の約束であるため、保証の「内容」「範囲」「期間」などは業者によって異なります

シロアリ業界で「保証」という言葉を使う場合、一般的には「再施工保証」のことを指します。これは、設定された保証期間内にシロアリが再発した場合、業者側が無料または割引価格で再度駆除処理をおこなうというものです。

保険が適用されないシロアリ被害に対しては、こうした駆除業者が提供する「保証」で万が一の事態に備えるのが一般的です。

「保険」と「保証」の共通点

構造が異なる「保険」と「保証」ですが、以下のような共通点もあります。

  • 経済的負担の軽減を目的とする
  • 条件を満たした場合のみ補償・対応が受けられる
  • 補償範囲に上限がある
  • 証拠・記録の保管が必要
  • 提供主体が廃業・倒産するリスクがある

前提として、どちらも「万が一の被害を受けた際に、住宅オーナーの経済的負担を軽減すること」を目的としています。また、定められた条件を満たさなければ補償や対応が受けられない点も共通のルールです。

補償の範囲についても、保険金に支払い上限額があるように、保証にも「再施工のみ」「修理費用は最大〇〇万円まで」といった限度が設けられています。さらに、いざ保険申請や保証請求をおこなう際には、被害状況の写真や工事の領収書、保証書など、客観的な証拠となる書類の保管が必要です。

共通点のなかで、とくに注意したいのが「提供主体の倒産リスク」です。保険会社・施工業者のいずれも、経営状況の悪化によって将来的に補償が提供できなくなるおそれがあります。依頼先を選ぶ際は、長年の実績や経営基盤をしっかりと確認しておくことが重要です。

「10年以上の長期保証」など、あまりにも長すぎる保証を謳う業者については、指定された期間まで対応してもらえるのかを慎重に見極めましょう。

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火災保険・住宅総合保険がシロアリ被害に適用される条件

シロアリ被害は原則として火災保険の対象外です。しかし、一定の条件を満たせば例外的に適用される可能性があります。

ここでは、どのようなケースで保険が適用されるのかを解説します。

シロアリ被害は原則として火災保険の対象外

火災保険の標準的な約款では、補償対象となる事故として「火災・落雷・風災・雪災・水濡れ・盗難など」が明記されています。シロアリのように時間をかけて進行する生物的被害は、偶発性・突発性を欠くため、保険事故として扱われないのが一般的です。

また、住宅火災保険に自然災害補償を加えた「住宅総合保険」でも、シロアリ被害そのものへの保険金支払いは認められていません。地震保険や家財保険も同様であり、木材を使った家具がシロアリ被害にあったとしても、家財保険の補償対象とはならないのです。

自然災害が原因でシロアリ被害が発生した場合だけ適用できる可能性がある

例外的に火災保険が適用される可能性があるのは、補償対象の自然災害が先行して発生し、それがシロアリ被害を直接引き起こした要因として証明できるケースです。

具体的には、以下のようなケースが考えられます。

  • 風災起因:台風で屋根瓦が飛散→雨漏り発生→木材が湿潤化→シロアリが発生
  • 雪災起因:大雪で屋根が損傷→融雪水が浸入→床下が湿潤化→シロアリが発生
  • 水濡れ起因:給水管の突発的な破裂→床下が水浸し→床下が湿潤化→シロアリが発生

これらのケースでは、シロアリ被害単独ではなく「風災」「水濡れ」などの本来の保険事故に対する二次的損害として請求します。

また、申請する際は以下の3つが必要になります。

  • 被害箇所の写真記録
  • 専門業者によるシロアリ発生原因の調査報告書
  • 自然災害時の気象情報(気象庁のデータなど)

ただし、「自然災害による住宅損傷が起きる前は、当該箇所にシロアリは存在しなかった」という事実の証明は非常に難しいです。証明するためには、直近に実施した定期点検の記録などが必要です。

例えば、「昨年、大雨で床下浸水(冠水)の被害にあい、水災補償を使って防腐・防カビ処理をおこなっていた」場合、その災害修繕の記録が「被害の因果関係を示す記録」となる可能性があります。

もしこうした記録がなければ、保険の適用はほぼ見込めません。

火災保険申請の注意点

自然災害との因果関係を主張して保険申請をおこなう場合、とくに以下の3点に注意しましょう。

1.被害発生から申請までの「時間的猶予」がない

火災保険の約款では、被害発生後に速やかに保険会社へ通知する義務が定められています。台風による雨漏りから数年後にシロアリ被害が発覚して申請しても、時間が経ちすぎているため因果関係の立証は非常に困難です。

2.専門の鑑定人による厳しい実地調査がある

保険会社は申請内容の事実確認のため、専門の鑑定人を派遣して実地調査をおこないます。その際、自然災害がシロアリ発生の直接的な要因であることを説明できなければ、申請は却下されてしまいます。

3.審査期間中もシロアリの被害は進行し続ける

保険の申請から審査完了までには、1〜2か月ほどの時間がかかることもあります。しかし、結果を待っている間もシロアリによる侵食は進んでしまいます。そのため、シロアリ被害がさらに拡大するおそれがある点にも注意が必要です。

住宅瑕疵担保責任保険がシロアリ被害に適用される条件

火災保険に次いで利用が多いのが、新築や中古住宅の購入時、またはリフォーム時に加入する「瑕疵(かし)保険」です。家そのものの欠陥を補償する保険であるため、シロアリ被害も対象になるのではないかと考える方も多いでしょう。

住宅の欠陥に関する瑕疵保険には、主に以下の3種類があります。

  • 住宅瑕疵担保責任保険
  • リフォーム瑕疵保険
  • 既存住宅売買瑕疵保険

ここでは、これらの3つの保険を取り上げ、それぞれシロアリ被害に対して補償が適用されるかどうかを解説します。

住宅瑕疵担保責任保険は基本的にシロアリ被害に適用されない

住宅瑕疵担保責任保険は、新築住宅の施工不良を対象とする保険です。

具体的には、「構造耐力上の主要な部分(柱・基礎・梁など)」と「雨水の浸入を防ぐ部分(屋根・外壁など)」の欠陥に対し、引き渡しから10年間の補償を提供します。

瑕疵担保責任範囲

(引用:国土交通省|特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律(資力確保指導係))

この住宅瑕疵担保責任保険においても、シロアリ被害は原則として免責事項(対象外)とされています。

理由は、瑕疵保険が「施工ミスや設計上の欠陥」を補償するものであり、シロアリは外部から自然発生的に侵入する生物的要因だからです。工事の品質とは直接的な因果関係がない、と解釈されるのです。

またリフォーム瑕疵保険も、シロアリ被害単独では補償対象になりません。

ただし、「施工不良による雨漏りが先行して発生し、それが要因となりシロアリ被害が誘発された」と専門家の調査で明確に立証できた場合は、例外的に適用対象となるケースがあります。

既存住宅売買瑕疵保険には「シロアリ損害担保特約」がある

中古住宅の購入時に加入できる「既存住宅売買瑕疵保険」も、基本契約ではシロアリ被害は補償対象外です。

しかし、株式会社住宅あんしん保証が提供する「シロアリ損害担保特約」をオプションで付帯することで、購入後にシロアリ被害が発覚した場合の損害が補償されます。

保証・保険期間 対象住宅の引渡日から 1 年間
保証・保険金額 200万円
利用料金 シロアリ検査料16,200円(税込)+シロアリ保証料 8,760 円(税込)

提供開始当初は東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県に限定されていましたが、現在は全国で利用可能です。

なお、上記の特約内容に関する情報は2016年6月時点のニュースリリースに基づくものであるため、現在も同様のサービス内容や料金体系で提供されているかは不明です。加入をご検討の際は、最新の情報を運営元へ必ずご確認ください。

シロアリ被害は「保険」より「保証」で備える

シロアリ被害に対して保険を適用できるケースは限定的です。そのため、万が一のシロアリ被害から住宅を守るための現実的な備えは、シロアリ駆除業者が提供する「保証」を活用することです。

ここでは、シロアリ駆除の保証の仕組みや種類、一般的な保証期間である「5年」の理由について解説します。あわせて、保証が適用されなくなるケースなど、業者選びの際に必ず確認しておきたいポイントを紹介します。

シロアリ駆除の保証の仕組みと目的

シロアリ駆除の保証とは、駆除や予防の工事を実施後に一定期間内にシロアリが再発してしまった場合、業者が無償で再施工をしてくれたり、住宅の修繕費用を負担してくれたりする制度のことです。

保証の目的は、施主の長期的な安心を担保し、万が一のときの経済的な負担を減らすことです。保証は法律で義務付けられているものではなく、各業者が独自のルールで提供しています。

一般的には施工費用のなかに保証料も含まれていますが、業者によってはオプション扱いで追加費用がかかるケースもあるため事前の確認が必要です。

具体的な保証は、主に次の2種類です。

保証の種類 内容 保証金額の相場
施工保証 シロアリが再発生した際、無償で再施工をおこなう 再施工にかかる費用全額
修理費用保証 保証期間中に建物の修復が必要になった場合の費用を補償する 100万円〜1,000万円

「施工保証」は、保証期間内にシロアリが再発した際、業者が無償で駆除の再施工をおこなうものです。これは、ほとんどのシロアリ駆除業者が標準的なサービスとして提供しています。

一方「修理費用保証」は、シロアリ被害によって住宅の修復が必要になった際、その修繕にかかる費用をカバーするものです。保証金額は100万円から1,000万円程度と手厚いですが、すべての業者が用意しているわけではありません。

いざという時の自己負担額に大きな差が出るため、契約前に必ず保証の範囲を確認しておきましょう。

シロアリ駆除は5年保証が基本

日本のシロアリ駆除業界において、もっとも標準的な保証期間として定着しているのが5年保証です。

この5年保証は、主に「バリア工法」と呼ばれる施工方法に対して設けられています。バリア工法は、シロアリ駆除・予防の施工法のなかでもっとも普及している、多くの業者が対応している工法です。

バリア工法

5年という期間は、公益社団法人日本しろあり対策協会が認定している薬剤の有効期間に基づいて設定されています。

物理的には、効果期間が5年を超える薬剤を調合することも可能です。しかし、強い薬剤は環境や人体へ悪影響を及ぼすおそれがあるため、安全性の観点から推奨されていません

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シロアリ駆除の保証が適用されないケース

5年保証が付帯していても、すべての状況で補償が受けられるわけではありません。保証には対象外となる免責事項が定められているため、代表的なケースをあらかじめ把握してトラブルを防ぎましょう。

免責となる主なケースは、以下の通りです。

  • 特定のシロアリ以外による被害だった場合
  • 雨漏りや漏水の放置
  • 施工後に増改築をおこなった場合
  • 他社で新たにシロアリ駆除をおこなった場合
  • 部分的な施工しかおこなわれなかった場合

特定のシロアリ以外による被害だった場合

駆除工法ごとに効果のあるシロアリの種類が決まっており、対象外の種類による被害では保証が受けられません

バリア工法は、土壌から侵入するヤマトシロアリとイエシロアリに有効です。しかし、カンザイシロアリ(乾材シロアリ)に分類されるアメリカカンザイシロアリとダイコクシロアリの2種類は保証の対象外となります。

アメリカカンザイシロアリ ダイコクシロアリ
見た目
職アリ(働きアリ)
アメリカカンザイシロアリ職蟻 横 ダイコクシロアリの職アリ_横
見た目
羽アリ
アメリカカンザイシロアリ羽アリ ダイコクシロアリ羽アリ
体長 6~8mm 5~6mm
分布 宮城県仙台市から沖縄本島までの多くの都府県に点在 奄美大島以南と小笠原諸島
羽アリの発生時期 ・東日本では5月頃
・西日本では10月~11月頃
不定期(1年中)

カンザイシロアリとは、乾燥した木材の中に巣をつくり、土壌からの水分を必要としないシロアリの総称です。

ヤマトシロアリが土や排泄物でトンネル(蟻道)をつくって地中から住宅の床下へ侵入するのに対し、カンザイシロアリは土の中を一切通りません。羽アリが窓や住宅の隙間から侵入し、乾燥した木材に直接穴を開けて、その内部で小集団をつくって生活します。

つまり、バリア工法は住宅の木材に直接入り込むカンザイシロアリには通用しないのです。こうした理由から、カンザイシロアリは保証の対象外とされています。

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雨漏りや漏水の放置

天井のシミ

雨漏りや漏水に気づきながら放置することも、保証対象外となる大きな要因です。

理由は主に2つあります。

1つ目は、漏れた水分によって「シロアリが好む環境」を作ってしまうためです。日本国内の住宅に被害を与える4種類のシロアリはすべて、湿度70〜80%の環境でもっとも活発に活動します。

2つ目は、漏水を放置すると床下に散布した薬剤が急激に分解・流出するおそれがあるためです。

雨漏りや漏水の放置は被害を自ら招く行為とみなされるため、多くの保証約款では「所有者の管理責任」として免責事項に明記されています。

施工後に増改築をおこなった場合

ベランダ・バルコニー

保証は、基本的に「施工当時の住宅の状態」を対象としています。そのため、後から増築や改築した部分は保証の対象外となるケースがほとんどです。

また、新たに追加した基礎や木材には殺蟻成分が散布されていないため、そこがシロアリの新たな侵入経路になるおそれがあります。もし、この未処理の増改築部分から住宅全体へ被害が広がった場合、既存の保証自体が無効になってしまうこともあります。

増改築を予定している場合は、事前に施工業者へ相談し、追加部分への殺蟻処理も忘れずに依頼しましょう

他社で新たにシロアリ駆除をおこなった場合

事前検査

保証期間中に他の業者へ追加の駆除や予防処理を依頼すると、違う薬剤が混ざったり、元の施工状態が変更されたりしたとみなされます。その結果、既存の保証が無効になってしまうおそれがあるため注意が必要です。

部分的な施工しかおこなわれなかった場合

塗布・吹付け処理

住宅の構造上の問題で、床下全体への薬剤処理ができなかった場合も保証対象外(または保証の制限)となることがあります。

例えば、基礎断熱住宅で床下に土壌がない、在来工法の風呂場で床下空間に入れないなどのケースが該当します。バリア工法は床下全体に防蟻バリアを形成することで効果を発揮するため、未処理の部分が残ると保証を提供できないのです。

保険​に頼らずシロアリ駆除の費用を抑える方法

シロアリ駆除業者は見積もり依頼を受けると現地調査をおこない、その結果に基づいた金額を提示します。提示された費用そのものを割引してもらうことは難しいですが、工夫次第でトータルの支払い負担を抑えることは可能です。

ここでは、具体的な4つの方法を解説します。

  • 確定申告での雑損控除申請
  • 長期契約による割引制度の活用|ベイト工法
  • 駆除業者に依頼せずDIYをする
  • 助成金・補助金の活用

確定申告での雑損控除申請

シロアリ被害にあった際、確実に経済的負担を軽減できる方法が「確定申告での雑損控除(ざっそんこうじょ)」です。

シロアリによる被害は、国税庁によって「害虫その他の生物による異常な災害」として認定されているため、確定申告をおこなうことで「災害減免法による所得税の軽減免除」を受けられます

控除額は以下の2つの計算式で算出し、いずれか多い方の金額を所得から差し引きます。

  • (損害金額+災害関連支出)-(総所得金額等)×10%
  • (災害関連支出)-5万円

還付申告は過去5年まで遡っておこなうことが可能です。すでに駆除費用を支払い済みでも、領収書などの証明書類が残っていれば適用されるため、忘れずに申告しましょう。

ただし、被害が発生していない状態でおこなう「予防処理」は日常的な維持管理費として扱われるため、雑損控除の対象外となります。駆除費用と予防費用を混同しないようにしましょう。

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長期契約による割引制度の活用|ベイト工法

シロアリ駆除業者によっては、ベイト工法の管理費を一定期間分一括で支払うことで割引が適用されるプランを用意しています。

ベイト工法とは、住宅の外周の土中にベイト剤(毒餌)を埋め込み、働きアリに毒餌を巣へ持ち帰らせることでコロニーを根絶やしにする工法です。床下に潜る必要がなく化学物質の揮発もないため、人体やペットへの影響が極めて低いという特長があります。

初期費用は上がりますが、毎年の点検費用や薬剤補充費までをトータルで考えると、長期的にはお得になることも多いです。

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駆除業者に依頼せずDIYをする

シロアリ駆除のなかでも「ベイト剤の設置」に必要な道具や薬剤は、インターネットで一般向けにも販売されているため、個人によるDIYも可能です。

一般的な住宅(敷地面積約30坪・外周約40メートル)の費用相場は、以下の通りです。

駆除業者に依頼した場合 ベイト剤のDIYをした場合
初期設置 120,000円〜200,000円 16,000円〜24,000円
2回目以降の設置 40,000円〜60,000円 16,000円〜24,000円
(初期設置費用と同じ)

費用を大幅に抑えられるベイト剤のDIYですが、シロアリ駆除においては難易度が高く、リスクも伴います。素人の判断でベイト剤を誤った場所に設置してしまうと、失敗に気づくまでに数か月ものタイムラグが生じます。

「対策したから大丈夫」と安心していても、実はシロアリ被害が進行しているケースもあります。また、床下に潜って薬剤を散布する「バリア工法」は、専門的な知識と専用機材が必要となるため、一般人が施工するのは困難です。

結果的に大規模な修繕費用がかかってしまうおそれもあるため、確実性を求めるのであればプロの駆除業者へ依頼することがおすすめです。

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補助金・助成金の活用

残念ながら、シロアリ駆除そのものに対して全国一律で申請できる国からの補助金・助成金は存在しません。

ただし、市区町村が独自に設けている補助制度や、住宅の長寿命化・耐震改修のためのリフォーム補助金を活用できるケースがあります。

ここでは、自治体独自の駆除補助金制度の一例を紹介します。

自治体名 補助金・助成金概要 補助額
福島県大沼郡金山町 日常生活に害を及ぼす恐れのある害虫を業者に依頼して駆除をおこなう費用に対し、補助金が出る 課税世帯…補助率50%(上限15,000円まで)
非課税世帯・地区集会所…補助率70%(上限21,000円まで)

また、シロアリ駆除を直接の目的とした制度でなくても、諦める必要はありません。

「住宅のリフォーム」や「耐震改修」に関する補助金・助成金をうまく活用することで、シロアリ被害による修繕費用を捻出できるケースもあります。

制度名 制度概要 補助額
長期優良住宅化リフォーム推進事業 ・既存住宅の耐震性・劣化対策・省エネ性能の向上を目的としたリフォーム工事を国が支援する事業
・シロアリ被害で損傷した柱・床・土台の修繕が「劣化対策」として認定された場合、補助対象になる可能性がある
・令和7年まで実施されており、令和8年の実施はなし、その後の事業継続は未定
最大100万円(三世代同居リフォームとの併用で最大150万円)
木造住宅耐震改修関連の補助金 ・地震による倒壊リスク軽減を目的に、多くの自治体が実施している耐震改修への補助
・基礎・柱・壁などの構造部分の補強工事が対象で、シロアリによる構造損傷の修繕を耐震改修の一環として申請できるケースがある
補助率・上限額は自治体ごとに異なる(例:工事費用の23〜80%、上限30万〜100万円程度)
住宅リフォーム補助金 ・住宅の改修・長寿命化を目的に、多くの自治体が独自に設けている補助制度
・床下・壁の改修工事との組み合わせでシロアリ駆除・予防処理が対象に含まれるケースがある
・制度名は「住宅長寿命化リフォーム補助」「住環境整備補助」など自治体ごとに異なる
補助率・上限額は市区町村ごとに異なる
住宅建築物安全ストック形成事業 ・住宅・建築物の耐震化を促進するために国が支援し、各自治体が耐震診断・耐震改修の補助を実施する事業
・シロアリ被害が構造部分におよんでいる場合、耐震改修と合わせて修繕費用が補助対象となるケースがある
補助率・上限額は市区町村ごとに異なる

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シロアリ被害にあった場合の対応

ここでは、シロアリ被害にあった場合に対応すべき4つのステップを解説します。

  • ステップ1|被害箇所を記録し、自己判断で動かない
  • ステップ2|過去の工事履歴・保険・保証の内容を確認する
  • ステップ3|シロアリ駆除業者に調査・見積もりを依頼する
  • ステップ4|工事完了後に保証書の内容を必ず確認する

ステップ1|被害箇所を記録し、自分で駆除しない

シロアリ 被害のサイン

以下のような状況を見かけたらシロアリ被害のサインです。慌てずに、被害の状況を示す「証拠の保全」をおこないましょう。

  • 床が沈む、歩くとフカフカする
  • 壁や柱が変色している、表面が膨らんでいる
  • 壁を叩くと空洞音がする、床下から異音が聞こえる
  • 春先になると羽アリが大量発生する

まずは、被害箇所を写真や動画で記録してください。発見した日時や場所、具体的な状況を記したメモも残しておきましょう。これらの記録は、のちほど「保険の申請」「業者への保証請求」「契約不適合責任の追及」などの手続きでも、重要な証拠として活用できます。

この段階で避けるべきは、自分で床板を剥がしたり、市販の殺虫剤を散布したりすることです。

殺虫剤を使用すると、危険を察知したシロアリが住宅の奥深くへ散らばり、かえって被害範囲が拡大するおそれがあります。さらに、殺虫剤の散布などによって現場の状況(シロアリの痕跡)を変えてしまうと、正確な被害調査ができなくなります。

その結果、既存の保証が無効になるリスクにもつながるため、専門業者が到着するまでは現場をむやみに触らないことが鉄則です。

シロアリ被害は放置するほど侵食範囲が広がります。シロアリのサイン発見後は、できるかぎり早く専門業者への相談を始めましょう。

ステップ2|過去の工事履歴・保険・保証の内容を確認する

シロアリ予防施工の保証書

次に、以下のような過去の工事履歴や保険、保証の内容を確認します。

  • 過去にシロアリ駆除・予防工事をおこなっているか
  • 工事業者から保証書が発行されているか
  • 保証書に「修理費用保証(損害賠償保証)」が含まれているか

前回の工事から5年以内で手元に保証書があるなら、その施工業者へ連絡をしましょう。その場で保証書に記載された業者名・連絡先・保証期間・対応条件を確認し、すみやかに被害状況を報告します。

一方で、保証書がない、あるいはすでに保証期間が切れている場合は、加入している火災保険の補償内容を確認してください。

もし、台風や大雪といった自然災害の直後にシロアリ被害が発覚したケースであれば、因果関係の証明書類(気象データ・被害箇所の写真・専門業者の報告書)を揃えて保険会社へ問い合わせをおこないましょう。

ステップ3|シロアリ駆除業者に調査・見積もりを依頼する

建物全体の変状検査

ステップ2で確認した内容をもとに、専門業者へ現地調査を依頼して、被害範囲・原因・工事内容の全体像を把握しましょう。

多くの駆除業者は、調査や見積もりを無料でおこなっています。一括見積もりサービスなどを活用して相見積もりをとり、適正価格を把握するのも有効です。

なお、火災保険の適用を検討しているなら、見積書や領収書、調査報告書、施工前後の写真などが必要になります。これらを業者に発行してもらい、大切に保管しておきましょう。

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ステップ4|工事完了後に保証書の内容を必ず確認する

保証書の内容を確認

工事完了時に業者から保証書を受け取ったら、必ず以下の3点を確認してください。

  • 保証の種類:再施工保証のみか、修理費用保証も含まれているか
  • 保証期間:標準的な5年間(ベイト工法の場合は契約期間中)となっているか
  • 保証が失効する条件:雨漏りの放置・無断での増改築など

万が一保証書を紛失してしまうと、保証が受けられません。紙の原本を重要書類と一緒に保管するとともに、スマートフォンで撮影してデジタルバックアップも残しておきましょう。

また、保証期間中に羽アリを見かけるなどの異変を感じた際は、業者へ連絡する前に被害箇所の写真を撮影し、状況を記録しておくと保証対応がスムーズに進みます。

まとめ

この記事では、シロアリ被害に対して適用できる保険や保証の仕組みについて解説しました。

シロアリ被害を単独で補償する保険は、現在の日本国内には存在しません。火災保険や住宅瑕疵保険なども、ごく一部の例外を除き、原則として対象外です。

中古住宅の購入時に特約付きの保険を利用する手段もありますが、基本的には専門業者による「5年保証」で備えるのがもっとも現実的で確実な方法です。業者に依頼する際は「再施工の保証」だけでなく、修繕費用までカバーする「修理費用保証」が含まれているかどうかも必ず確認しておきましょう。

万が一被害にあってしまった場合は、確定申告の雑損控除や自治体のリフォーム補助金制度をうまく活用することで、金銭的な負担を軽減できるケースがあります。

とはいえ、シロアリ対策でもっとも大切なのは、定期的な予防を継続することです。「前回の工事から5年以上が経過している」「床が沈むなど、被害のサインが気になる」という場合は、専門業者による無料調査を活用し、住宅の現状を正しく把握することをおすすめします。

シロアリお助け本舗では、被害の有無や建物の状態を丁寧に確認する無料診断を実施しています。「もしかしてシロアリかも?」と不安に感じたら、まずはお気軽に無料診断をご利用ください。

この記事の監修者

「家とあなたを護る。」害虫・害獣駆除から雨漏り・大規模リフォームまで。一級建築士事務所ならではのワンストップサービスで、大切な家とお客さまの健康を守ります。害虫・害獣駆除、総合リフォーム、外壁の塗装や屋根の葺き替え、雨漏り工事、建築・土木工事に災害復旧工事などワンストップサービスで施工。シロアリの駆除歴15年、対応件数累計18,000件の豊富な実績があり、経験豊富なスタッフがお客様のニーズに合わせて、害虫駆除いたします。

ROY株式会社

※1 一部エリア、再発保証が付いている場合のみ。発生箇所と同一の場所、シロアリの種類も同じ場合のみ適用。
※2 対応エリア・加盟店・現場状況などにより記載の通りには対応できない場合があります。
※3 面積が66㎡未満の場合は一律80,000円(税込み)になります。ヤマトシロアリに限ります(カンザイシロアリなど他のシロアリは別途見積り)。
※4 薬剤はタケロックアジェンダを採用します。その他の特殊な薬剤・油剤は別途見積りとなります。

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シロアリお助け本舗編集部

シロアリお助け本舗編集部は、
生活を脅かすシロアリの情報を発信する専門チームです。

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