住宅や庭でシロアリらしき虫を見つけて、「どんな被害があるのだろう」「どう対処すればいいのだろう」と不安に感じていませんか。
シロアリは種類によって生息場所や被害の特徴、適した駆除方法が異なります。被害を最小限に抑えるには、まず種類を知ることが大切です。
この記事では、日本に生息するシロアリの種類や住宅へ被害を与えるシロアリの特徴、シロアリと間違えやすい虫の見分け方、種類ごとの被害や駆除方法、シロアリを見つけたときの適切な対処法まで解説します。

※1 一部エリア、再発保証が付いている場合のみ。発生箇所と同一の場所、シロアリの種類も同じ場合のみ適用。
※2 対応エリア・加盟店・現場状況などにより記載の通りには対応できない場合があります。
※3 面積が66㎡未満の場合は一律80,000円(税込み)になります。ヤマトシロアリに限ります(カンザイシロアリなど他のシロアリは別途見積り)。
※4 使用する薬剤は加盟店ごとに異なります。特殊な薬剤・油剤は別途見積りとなります。
このような方におすすめ
- シロアリの種類や見分け方を知りたい方
- 住宅へ被害を与えるシロアリの特徴や違いを知りたい方
- シロアリの種類に応じた駆除方法や対策を知りたい方
シロアリとは?種類を知る前に押さえたい基礎知識
シロアリを正しく理解するには、種類だけでなく、生態や体のつくりを知ることも大切です。まずは、シロアリの基礎知識を確認しましょう。
シロアリはゴキブリの仲間でクロアリとは別の昆虫

シロアリは名前に「アリ」と付きますが、分類上はゴキブリの仲間です。一方、クロアリはハチ目アリ科に属し、スズメバチやミツバチと同じハチの仲間です。
見た目は似ていますが、両者に進化のつながりはありません。
姿や生態が似ているのは、異なる系統の生物が環境に適応する過程で、似た特徴を持つようになる収斂進化(しゅうれんしんか)と考えられています。
成長の仕方にも違いがあります。

シロアリはサナギにならない不完全変態、クロアリはサナギを経る完全変態です。
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シロアリは社会性昆虫であり階級ごとに見た目が異なる

シロアリは、役割を分担しながら集団で生活する社会性昆虫です。
巣の中には、王アリ、女王アリ、羽アリなどの生殖階級、巣を守る兵アリ、巣の維持や餌集めを担う職アリがいます。階級ごとに体の大きさや頭部の形などが異なり、それぞれ異なる役割を担っています。
職アリ(働きアリ)

職アリは巣のなかでもっとも数が多く、全体の90〜95%を占める階級です。
木材の採取や幼虫の世話、蟻道(ぎどう:土や木くずなどでつくられたシロアリの通り道)の構築、王アリ、女王アリ、兵アリへの給餌など、巣の維持に必要な仕事のほとんどを担います。
体色は白色から乳白色で、羽はありません。体長は3.5〜7mmほどと小さく、複眼(多くの小さな目が集まった目)は退化しています。
普段は地中や木材内部などの暗く湿った場所で活動しているため、人の目に触れる機会は多くありません。
一方で、餌の運搬や巣の維持のために巣の内外を活発に行き来する階級でもあります。そのため、住宅で見つかるシロアリの多くは職アリです。
兵アリ

兵アリは巣全体の2〜3%ほどを占める階級で、外敵から巣を守る役割を担います。
クロアリやムカデなどの捕食者が巣へ侵入すると、職アリを逃がすため、自ら前に出て防衛行動をとることが特徴です。
頭部は体に対して大きく発達しており、その先には外敵を攻撃するための大顎(おおあご)があります。体色は職アリと同じ白色〜乳白色ですが、頭部は黄褐色〜赤褐色です。
大顎が大きく発達しているため、口元へ餌を運びにくく、自分で十分に餌を食べられません。そのため、栄養は職アリから口移しで受け取っています。
兵アリは外敵から巣を守るため、蟻道や巣が壊れると職アリとともに姿を現します。頭の大きな個体が見つかった場合は、兵アリの可能性が高いでしょう。
羽アリ

羽アリは、新しい巣をつくるために飛び立つ繁殖階級です。体色は黒色〜茶褐色で、職アリや兵アリより一回り大きく、背中には4枚の羽があります。
新しい巣をつくる時期になると、多数の羽アリが一斉に飛び立つ群飛(ぐんぴ)がおこなわれます。群飛は、気温や湿度、気圧などの条件がそろったときにおこなわれる繁殖行動です。
飛び立ったあとはオスとメスがペアになり、新しい巣づくりを始めます。羽は新しい巣へ移動するためだけに使われるため、巣づくりを始める前に自ら羽を落とし、群飛のあとには羽だけが大量に落ちています。
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女王アリ

女王アリは、巣で産卵を担当するメスの個体です。
毎日数百〜数千個の卵を産み続け、巣を維持する中心的な存在です。寿命は10年以上で、一生を通して産卵を続けます。
大量の卵を産み続けるため、腹部は産卵に合わせて大きく発達します。職アリや兵アリ、羽アリには見られない、女王アリ特有の体型です。
体長は種類によって異なり、ヤマトシロアリでは約15mm、イエシロアリでは約40mmまで成長します。
巣の奥で生活するため、人が目にする機会は大規模な巣の解体時などに限られます。
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王アリ

王アリは、巣で繁殖を担うオスの個体で、基本的には1つの巣に1頭だけです。
群飛後は女王アリとペアになり、羽を落として新しい巣をつくります。その後は女王アリのそばで生活し、交尾を続けながら繁殖を支えます。
女王アリのように腹部が大きく発達することはなく、羽を落としたあとの羽アリに近い体型です。
巣の奥で生活するため、普段、人の目に触れることはほとんどありません。
寿命は10年以上で、女王アリとともに長期間繁殖を担います。
シロアリ特有の木材を消化する仕組み

シロアリが木材を栄養にして生きられるのは、体内の特殊な消化の仕組みによるものです。
まず、木材の主成分であるセルロースを大顎で噛み砕き、前腸(消化の初期段階を担う器官)でさらに細かくします。
シロアリ自身もセルロースを分解する酵素をもっていますが、セルロースの分解の多くを担うのは、後腸(腸内の共生生物が暮らす器官)にすむ原生生物(微生物の一種)です。
原生生物はセルロースを分解して発酵し、その過程で酢酸をつくります。
シロアリは、この酢酸を吸収してエネルギー源として利用し、腸内の共生生物と協力して木材を栄養へ変えられるのです。
日本に生息するシロアリの分類

日本に生息するシロアリは、大きく4つの科に分類され、それぞれの科には、生息場所や体の特徴に違いがあります。
ミゾガシラシロアリ科

ミゾガシラシロアリ科は、日本で住宅被害をもたらす種類が多いグループです。
地中から蟻道を伸ばして建物へ侵入することから、地下シロアリとも呼ばれ、乾燥に弱く、外気に直接触れないよう蟻道をつくり、その内部を移動して活動します。
枯れ木や土の中に巣をつくり、地下5〜30cmほどの深さに蟻道を伸ばしながら住宅の木材へ移動し、種類によっては土中に固定巣をつくり、その規模は数百万頭に達することもあります。
代表種はヤマトシロアリとイエシロアリで、日本の住宅被害の大半を占める種類です。ヤマトシロアリは、侵食した木材の内部を巣として利用するのに対し、イエシロアリは土中に大きな固定巣をつくる点が異なります。
レイビシロアリ科

レイビシロアリ科には、乾燥した木材の中で生活する種類が多いです。カンザイシロアリと呼ばれる種類の多くが、この科に分類されます。
乾燥した枯れ木や枯れ枝、住宅の木材内部で生活し、地下シロアリのように土壌を行き来することはありません。
蟻道や固定巣はつくらず、木材に掘った空間をそのまま巣として利用します。巣の規模は数百〜数千頭程度と比較的小さく、少数ずつ群飛することも特徴です。
砂粒のような乾いたふんが木材の周囲に落ちていることも特徴です。
ダイオウシロアリ科

ダイオウシロアリ科には、湿った朽木で生活する種類が多く含まれています。湿材シロアリと呼ばれることもあります。
湿った朽木の内部に坑道を掘って生活し、地下シロアリのような固定巣はつくりません。巣の規模は数百〜数千頭程度と比較的小さく、住宅へ被害がおよぶケースはほとんどありません。
ただし、雨漏りや水漏れなどで湿った住宅の木材が腐っている場合は、その部分が侵食される可能性があります。
兵アリや擬職アリ(将来的に別の階級に変身する職アリ)は黒く発達した複眼をもち、腹部の先には長い尾角(びかく)があることが特徴です。
シロアリ科

シロアリ科は、シロアリのなかでも進化した高等シロアリと呼ばれるグループです。
ほかのシロアリとは異なり、消化管内に原生生物をもたず、さまざまな細菌と共生しながらセルロースを自力で分解します。
木材だけでなく、落ち葉や腐植土などを餌とする種類が多く、日本に分布するシロアリ科は、住宅被害を引き起こす種類として確認されていません。
兵アリと職アリは、前胸(頭と胸をつなぐ部分)が馬の鞍(くら)のような形をしているという共通した特徴があります。
日本に生息するシロアリの種類
日本には、ヤマトシロアリやイエシロアリをはじめ、24種類のシロアリが生息しています。
日本しろあり対策協会が住宅を侵食する種類として挙げているのは、ヤマトシロアリ、イエシロアリ、アメリカカンザイシロアリ、ダイコクシロアリの4種類です。
このほかの種類も、条件や生息場所によっては住宅に使われている木材を侵食する可能性がありますが、住宅への被害につながるケースは非常に稀です。
基本的には自然環境の中で生活しており、人の生活に影響を与えることはほとんどありません。
ここからは、日本に生息するシロアリの特徴や生態を種類ごとに紹介します。
ヤマトシロアリ|被害の約9割を占める一般的な地下シロアリ

ヤマトシロアリ(学名:Reticulitermes speratus)は、ミゾガシラシロアリ科に属する地下シロアリです。
北海道名寄市からトカラ列島まで広く分布しており、寒い地域でも生息できる特徴があります。
自ら水を運ぶ能力をもたないため、浴室や台所、玄関など湿気の多い場所を中心に侵食します。
固定巣はつくらず、侵食した木材の内部を巣として利用しながら生活範囲を広げることが特徴です。巣の規模は数千〜数万頭程度で、イエシロアリより小規模です。
羽アリは体長4.5〜7.5mmほど、体色は黒褐色で、西日本では4月下旬〜5月の日中に群飛します。
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イエシロアリ|被害の規模が深刻な地下シロアリ

イエシロアリ(学名:Coptotermes formosanus)は、ミゾガシラシロアリ科に属する地下シロアリです。
千葉県以西の海岸線に沿った温暖な地域を中心に、四国、九州、南西諸島、小笠原諸島へ分布しています。
地中に直径約1mに達する本巣をつくり、そこから半径約100mまで蟻道(ぎどう)を伸ばして複数の住宅へ被害を広げることが特徴です。
さらに、水取り蟻道(水を運ぶための蟻道)を利用して水分を運搬できるため、乾燥した木材だけでなく、2階や屋根裏まで被害がおよぶこともあります。
住宅被害全体に占める割合は7.7%ですが、大規模なコロニーを形成するため、1件あたりの被害規模が大きくなりやすい種類です。
巣の規模は数十万〜100万頭以上に達し、ヤマトシロアリを大きく上回ります。
羽アリは体長7.4〜9.4mmほどで黄褐色をしており、6〜7月の夕方から夜間に群飛します。強い走光性(光に集まる性質)があるため、照明の周りに大量に集まることも特徴です。
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カンモンシロアリ|関門海峡周辺に分布する地下シロアリ

カンモンシロアリ(学名:Reticulitermes kanmonensis)は、ミゾガシラシロアリ科ヤマトシロアリ属に分類される地下シロアリです。
関門海峡を挟む山口県と福岡県に分布しており、日本でも限られた地域にだけ生息しています。主な生息場所は枯れ木などの自然環境です。
羽アリは2月下旬〜4月上旬に群飛し、ヤマトシロアリより早い時期に飛び立ちます。
アマミシロアリ|奄美諸島に分布する地下シロアリ
アマミシロアリ(学名:Reticulitermes amamianus)は、ミゾガシラシロアリ科ヤマトシロアリ属に属する地下シロアリです。
奄美大島と与論島に分布しており、枯れ木などを生息場所としています。傷んだマツ材などから巣が採集された記録があります。
ミヤタケシロアリ|奄美、沖縄に分布する地下シロアリ
ミヤタケシロアリ(学名:Reticulitermes miyatakei)は、ミゾガシラシロアリ科ヤマトシロアリ属に分類される地下シロアリです。
奄美大島、徳之島、沖縄本島に分布し、枯れ木などの自然環境で生活しています。
オキナワシロアリ|沖縄本島周辺に分布する地下シロアリ
オキナワシロアリ(学名:Reticulitermes okinawanus)は、ミゾガシラシロアリ科ヤマトシロアリ属に属する地下シロアリです。オキナワヤマトシロアリと呼ばれることもあります。
沖縄本島とその周辺の島々に分布し、枯れ木などの自然環境で生活しています。
ヤエヤマシロアリ|八重山諸島に分布する地下シロアリ
ヤエヤマシロアリ(学名:Reticulitermes yaeyamanus)は、ミゾガシラシロアリ科ヤマトシロアリ属に分類される地下シロアリです。ヤエヤマヤマトシロアリと呼ばれることもあります。
石垣島と西表島に分布し、枯れ木などの自然環境で生活しています。
一般的なシロアリは生殖階級が繁殖を担いますが、ヤエヤマシロアリの場合、働きアリから繁殖を担う個体が発生する点が特徴です。
キアシシロアリ|八重山諸島に分布する地下シロアリ
キアシシロアリ(学名:Reticulitermes flaviceps)は、ミゾガシラシロアリ科ヤマトシロアリ属に属する地下シロアリです。
石垣島、西表島、与那国島に分布し、枯れ木などの自然環境で生活しています。和名は、脚が黄色いことに由来します。
ゲストロイエシロアリ|南鳥島だけに分布する地下シロアリ

ゲストロイエシロアリ(学名:Coptotermes gestroi)は、ミゾガシラシロアリ科イエシロアリ属に分類される地下シロアリです。
日本では小笠原村の南鳥島だけに分布しており、日本国内では唯一の生息地です。羽アリは体長と翅長を合わせて13~14mmほどで、頭部や胸部、腹部の背面が暗褐色をしています。
アメリカカンザイシロアリ|乾いた木材を侵食する外来のカンザイシロアリ

アメリカカンザイシロアリ(学名:Incisitermes minor)は、レイビシロアリ科に属するカンザイシロアリです。
北米太平洋沿岸のカリフォルニア州からワシントン州に分布する外来種で、輸入家具や木材に紛れて日本へ持ち込まれたと考えられています。
日本では1976年に東京都江戸川区で初めて確認され、その後分布を広げ、現在では宮城県から沖縄県まで生息地が広がっています。
土壌や水分を必要とせず、含水率10〜20%程度の乾いた木材の内部に直接巣をつくることが大きな特徴です。地下シロアリのように蟻道をつくらず、2階や屋根裏、家具などから被害が見つかることもあります。
1軒の住宅内に数百〜数千頭規模の小さな巣が複数形成されることがあり、駆除が難しいです。
被害にあった木材には直径数mmの穴が空き、そこから長径約1mmの俵形で、表面に6本の縦溝がある乾いた砂粒状のふんを排出します。

羽アリは体長8〜11mm、体色は赤褐色で、6〜9月の日中に少数ずつ複数回に分けて群飛します。
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ダイコクシロアリ|南西諸島に生息するカンザイシロアリ

ダイコクシロアリ(学名:Cryptotermes domesticus)は、レイビシロアリ科に属するカンザイシロアリです。
熱帯から亜熱帯にかけて広く分布しており、日本では奄美大島以南の南西諸島と小笠原諸島で発見されています。
アメリカカンザイシロアリと同様に、乾燥した木材の内部に巣をつくり、蟻道(ぎどう)をつくらずに生活します。住宅だけでなく、家具やピアノ、木製楽器、建具なども被害対象です。
和名は、兵アリの頭部前面が大黒頭巾(ダイコクズキン)のような形をしていることに由来し、外敵が侵入すると、発達した頭部で巣穴の入口を塞ぎ、侵入を防ぐ防衛行動をとります。
羽アリは体長5〜6mm、体色は黄褐色で、群飛は特定の季節に限られず、一年を通して確認されています。
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ニシインドカンザイシロアリ|輸入家具で持ち込まれた外来のカンザイシロアリ

ニシインドカンザイシロアリ(学名:Cryptotermes brevis)は、レイビシロアリ科ダイコクシロアリ属に分類されるカンザイシロアリです。
世界各地へ広がった外来種で、日本では神奈川県の米軍基地内でニシインドカンザイシロアリと考えられる個体が採集された記録があります。ただし、日本国内で定着した事例は確認されていません。
輸入家具や木製品に紛れて侵入する可能性があることから、今後の被害の拡大が懸念されています。
スギオシロアリ|八重山、沖縄南部に分布するカンザイシロアリ

スギオシロアリ(学名:Neotermes sugioi)は、レイビシロアリ科コウシュンシロアリ属に分類されるカンザイシロアリです。
沖縄本島南部や八重山諸島に分布し、枯れ枝や枯れかけた木などの自然環境で生活しています。
木材の中心部にある心材(赤身)まで侵食することがあり、シロアリへの抵抗性が比較的高い部分にも被害を及ぼします。
日本に生息するカンザイシロアリの中では比較的大型で、オキナワシイやアカメガシワなどに穿孔して生活することが特徴です。
羽アリは春から秋にかけて少数ずつ群飛し、日没後には光に向かって飛ぶ習性があります。
ハワイシロアリ|硫黄島などに生息する外来のカンザイシロアリ

ハワイシロアリ(学名:Incisitermes immigrans)は、レイビシロアリ科アメリカカンザイシロアリ属の外来のカンザイシロアリです。
日本では小笠原諸島の硫黄島や南大東島などで確認されており、乾燥した木材の内部で生活する種類です。
羽アリは体が黒色で、頭部が赤褐色、翅は黒みを帯びています。
シュワルツカンザイシロアリ|南大東島で記録されたカンザイシロアリ

シュワルツカンザイシロアリ(学名:Incisitermes schwarzi)は、レイビシロアリ科に属するカンザイシロアリの一種です。
日本では沖縄県の南大東島でのみ生息が記録されています。
生態に関する研究は少なく、生活様式をはじめ詳しい特徴はまだ十分に解明されていません。
サツマシロアリ|西日本の枯れ木に生息するカンザイシロアリ
サツマシロアリ(学名:Glyptotermes satsumensis)は、レイビシロアリ科に属するカンザイシロアリです。
高知県、宮崎県、鹿児島県など西日本を中心に分布しており、照葉樹林のシイやタブノキ、ウバメガシなどの枯れかけた樹木の幹に巣をつくって生活しています。
羽アリは頭部が赤褐色、胸部や腹部の背面が黄褐色です。
カタンシロアリ|本州〜琉球の枯れ木に生息するカンザイシロアリ
カタンシロアリ(学名:Glyptotermes fuscus)は、レイビシロアリ科に属するカンザイシロアリです。
三重県、和歌山県、高知県、九州、琉球列島などに広く分布しています。
広葉樹の枯れ枝や枯れた木の内部に巣をつくって生活しており、自然環境の中で生活しています。
ナカジマシロアリ|広い範囲に分布するカンザイシロアリ

ナカジマシロアリ(学名:Glyptotermes nakajimai)は、レイビシロアリ科に属するカンザイシロアリです。
本州の紀伊半島、四国、九州、奄美群島、小笠原諸島、福井県蒼島など、比較的広い地域に分布しており、枯れかけた樹木の幹や枯れ枝に巣をつくって生活しています。
羽アリは頭部が暗褐色で、触角と大顎は淡褐色です。
オオシロアリ|日本最大のシロアリ

オオシロアリ(学名:Hodotermopsis sjostedti)は、ダイオウシロアリ科に属する湿材シロアリです。
奄美大島や種子島などの南西諸島に分布しています。
腐朽した樹木や半腐朽木に巣をつくって生活しており、飼育下では乾燥した木材や紙類を食べます。
日本最大のシロアリとして知られ、職アリは体長10〜15mm、兵アリは20mm程度です。住宅を侵食するヤマトシロアリやイエシロアリの職アリ(約3.5〜9mm)と比べても、はるかに大きな種類です。
兵アリや擬職アリには発達した複眼があり、地下シロアリとは異なる特徴をもっています。
ネバダオオシロアリ|外来の大型シロアリ

ネバダオオシロアリ(学名:Zootermopsis nevadensis)は、ダイオウシロアリ科に属する湿材シロアリです。
北米太平洋沿岸を原産とする外来種で、日本では1999年に兵庫県川西市の切り株から初めて発見され、周辺地域で定着しています。
自然環境では腐朽した木材を主な生息場所としており、建築木材にも営巣可能です。
体はオオシロアリと同様に大型で、兵アリや擬職アリには発達した黒色の複眼をもつことが特徴です。
羽アリは夕方に群飛し、光に集まる習性があります。
タイワンシロアリ|キノコを栽培するシロアリ

タイワンシロアリ(学名:Odontotermes formosanus)は、シロアリ科に属する高等シロアリです。
西表島全域と沖縄本島の首里周辺に分布し、土中に巣をつくって生活しています。
地中に菌園(シロアリが餌となる菌類を育てる場所)をつくり、シロアリタケを栽培する珍しい習性が特徴です。落ち葉や枯れた植物を菌園へ運び込み、菌で分解、発酵させてから食べます。
タカサゴシロアリ|八重山諸島に分布するシロアリ

タカサゴシロアリ(学名:Nasutitermes takasagoensis)は、シロアリ科に属する高等シロアリで、八重山諸島に分布しています。
樹上に巣をつくって生活しており、日本で唯一、テングシロアリの仲間に分類される種類です。
兵アリは大顎が退化しており、頭部前方に突き出した吻(ふん)の先端から粘着性の防御液を噴射して外敵を撃退します。
ニトベシロアリ|八重山諸島に分布するシロアリ

ニトベシロアリ(学名:Pericapritermes nitobei)は、シロアリ科に属する高等シロアリで、八重山諸島に分布し、木材ではなく、土中の腐葉土を餌とするのが特徴です。
兵アリは左大顎が大きくねじれた独特の形をしており、外敵から刺激を受けると大顎を勢いよく弾いて身を守ります。
西表島では、体長30mm以上に達する大型の女王が発見されており、比較的大規模な巣を形成すると考えられています。
ムシャシロアリ|石垣、西表に分布するシロアリ
ムシャシロアリ(学名:Sinocapritermes mushae)は、シロアリ科に属する高等シロアリです。
八重山諸島の石垣島と西表島に分布しており、土中の腐葉土を餌として生活しています。
生態はニトベシロアリとよく似ていますが、兵アリは大顎のねじれが比較的弱く、先端だけがわずかに曲がることが特徴です。
参考
住宅に被害を与えるのは4種類のシロアリ
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住宅への被害が確認されているのは、ヤマトシロアリ、イエシロアリ、アメリカカンザイシロアリ、ダイコクシロアリの4種類です。
国土交通省補助事業「シロアリ被害実態調査報告書」によると、住宅被害の92.0%をヤマトシロアリ、7.7%をイエシロアリが占めています。
一方、アメリカカンザイシロアリやダイコクシロアリを含むカンザイシロアリ類による被害は0.3%です。

日本の住宅被害の99.7%は、ヤマトシロアリとイエシロアリの2種類によるものです。そのため、住宅でシロアリ被害が疑われる場合は、この2種類を中心に点検や対策を進めるとよいでしょう。
一方、タイワンシロアリやタカサゴシロアリをはじめとするその他の種類は、南西諸島などの自然環境で生活するものが多く、住宅被害の報告は確認されていません。
住宅被害をもたらすシロアリと間違えやすい虫の種類

シロアリのように見えても、実際には別の昆虫である場合があります。とくに羽アリは、クロアリの羽アリをはじめ、見た目が似た昆虫も多いです。
シロアリと間違えやすい代表的な虫の特徴や、見分けるポイントを紹介します。
シロアリの職アリに間違えやすい虫の種類

| 間違えやすい虫 | 見分け方 |
| ゴキブリの幼虫 | シロアリより脚が長く、動きが速い 頭部と胸部の間にくびれがない |
| チャタテムシの幼虫 | サイズがシロアリより小さい シロアリの職アリと比べて細長い |
| トコジラミ(南京虫) | シロアリと比べて全体的に体型が扁平かつ楕円形 体が平たく、楕円形に近い |
シロアリの職アリと間違えやすい虫は、白っぽい体色やサイズが共通しています。触角の形や体型、動き方を確認すると見分けが可能です。
とくにゴキブリの幼虫は、白っぽい体色や暗い場所を好む点からシロアリと間違えられることがあります。シロアリより脚が長く、動きが素早いことが見分けるポイントです。
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シロアリの羽アリに間違えやすい虫の種類

| 間違えやすい虫 | 見分け方 |
| クロアリの羽アリ | 胸と腹の間にくびれがある 触角がくの字 前羽が後羽より大きい |
| キノコバエ | 体長1〜2mmで羽アリ(4.5mm以上)より小さい 羽が2枚しかない 観葉植物の土や腐葉土に発生 脚が長くて目立つ 触角が体長と同程度かそれ以上に長い |
| チャタテムシ | 体長1〜2mmで羽アリ(4.5mm以上)より小さい 触角が細く長い 羽がより薄く透明 |
シロアリの羽アリと間違えやすい虫のなかでも、とくに多いのがクロアリの羽アリです。どちらも黒色〜褐色の体色で見た目だけでは判断しにくい場合があります。
羽アリを見分ける3つのポイント
シロアリの羽アリとクロアリの羽アリは、見た目が似ていますが、「触角」「胴体」「羽」の形に違いがあります。
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シロアリの羽アリは、胴体にくびれがなく、寸胴な形をしています。一方、クロアリの羽アリは、胸部と腹部の間が細くくびれていることが特徴です。
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シロアリの羽アリは、触角がまっすぐ伸びた数珠状になっています。一方、クロアリの羽アリは、途中で折れ曲がったく字型の触角をしています。

シロアリの羽アリは、前翅と後翅がほぼ同じ大きさです。一方、クロアリの羽アリは、前翅のほうが後翅より大きくなっています。
クロバネキノコバエやチャタテムシの有翅虫も羽アリと間違われることがありますが、体の大きさや羽、触角の特徴に違いがあります。
シロアリを発見したときの応急処置|全種類共通
シロアリを見つけても、慌てて殺虫剤を散布するのは避けましょう。
刺激を与えると、シロアリが建物の奥へ逃げて、被害状況の確認や駆除が難しくなります。できるだけシロアリを刺激せずに応急処置と記録をおこないましょう。
掃除機で吸引

シロアリを見つけたら、掃除機で吸い取るのが手軽にできる応急処置です。
シロアリは体が弱いので、吸引によって死にます。万が一生き残った場合にそなえて、掃除機の中身はすぐに処分しましょう。
掃除機を使いにくい場所では、粘着テープや粘着シートで処分しても構いません。
発生場所の記録

シロアリを発見したら、スマートフォンで撮影し、発生場所の記録も残しておきましょう。
写真が残っていると、専門業者が種類や被害状況を判断する際の重要な手掛かりになります。可能であれば、羽アリの羽や蟻道、侵食を受けた木材なども撮影しておくと、より正確な診断につながります。
ヤマトシロアリ、イエシロアリの駆除方法|バリア工法とベイト工法
ヤマトシロアリとイエシロアリは、どちらも土中から建物へ侵入する地下シロアリです。
住宅の床下や土壌へ薬剤を処理して侵入を防ぐ「バリア工法」と、毒餌を利用して巣全体の駆除を目指す「ベイト工法」が主な駆除方法として用いられています。
バリア工法|一般的なシロアリ駆除方法

バリア工法は、シロアリの駆除と予防の目的で多く採用されている方法です。
床下の土壌や木部へ薬剤を散布し、すでに侵入しているシロアリを駆除するとともに、新たな侵入を防ぐ薬剤の層(バリア層)を形成します。地下から侵入するヤマトシロアリやイエシロアリの駆除、予防に適した工法です。

バリア工法の費用は、一般的に1階の床面積をもとに計算されます。
| (床面積㎡)×(1㎡あたりの単価)=(バリア工法の施工費用) |
1㎡あたりの単価は施工業者によって異なりますが、目安は1,000〜3,000円/㎡です。
一般的な住宅の費用相場は以下の通りです。
| 床面積 | 施工費用 |
| 30坪 | 148,000~249,000円 |
| 40坪 | 198,000~332,000円 |
| 50坪 | 247,000~415,000円 |
ただし、住宅の形状や床下の構造、被害状況によって費用は変動します。上記はあくまでも一般的な目安として参考にしてください。
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ベイト工法|シロアリの巣の根絶を狙う駆除方法

ベイト工法は、地中へ設置したベイト剤(毒餌)をシロアリが巣へ持ち帰ることで、コロニー全体の駆除を目指す方法です。
ベイト(bait)は英語で餌を意味します。職アリが餌を巣へ運び、ほかの階級のシロアリへ受け渡す習性を利用して、殺蟻成分を巣全体へ行き渡らせます。
日本では、2002年4月に日本しろあり対策協会の標準工法として採用されました。

ベイト工法の費用は、バリア工法のように床面積ではなく、建物の外周の長さ(m)を基準に算出されます。
また、初回の設置費用に加えて、ベイト剤の点検交換をおこなうためのメンテナンス費用が継続的にかかります。
費用相場は以下の通りです。
| 設置費用 | 3,000円〜5,000円/m |
| メンテナンス費用(年一回) | 1,500円/m |
一般的な住宅での費用例は以下の通りです。
| 坪数 | 施工費用 |
| 30坪 | 120,000~200,000円 |
| 40坪 | 150,000~250,000円 |
| 50坪 | 180,000~300,000円 |
一般的な住宅では、建物の外周は坪数×1.2〜1.5m程度が目安です。
なお、メンテナンス費用の支払い方法は業者によって異なり、毎月支払う場合もあれば、1年ごとや5年ごとにまとめて支払うこともあります。
また、駐車場や玄関前など建物の周囲がコンクリートで覆われている場合は、コンクリートへ穴を空ける追加工事が必要になることがあります。費用相場は以下です。
| 工事費用(1カ所) | 15,000円〜18,000円 |

ベイト工法は、薬剤を広範囲に散布せず、巣全体の駆除を目指せることが特徴です。一方で、シロアリがベイト剤を巣へ持ち帰るまで効果が現れにくく、施工後も定期的な点検やベイト剤の交換が欠かせません。
即効性を重視する場合はバリア工法、巣全体の駆除を目指す場合はベイト工法というように、被害状況や建物の条件に応じて適した工法を選ぶことが大切です。
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アメリカカンザイシロアリ、ダイコクシロアリの駆除方法|吹付処理法と穿孔注入処理法
アメリカカンザイシロアリとダイコクシロアリは、木材の内部だけで生活するカンザイシロアリです。
ヤマトシロアリやイエシロアリのように土中を経由して侵入しないため、床下の土壌へ薬剤を処理するバリア工法では十分な効果を得られません。
そのため、カンザイシロアリの駆除では、木材の表面へ薬剤を処理する吹付処理法や、被害材へ薬剤を注入する穿孔注入処理法が施工されます。
吹付処理法、塗布処理法

吹付処理法と塗布処理法は、どちらも木材へ薬剤を吹き付けたり塗ったりして、シロアリを駆除、予防する工法です。
両工法の違いは、薬剤の散布方法にあり、専用の機器で薬剤を霧状に吹き付ける方法が吹付処理法、ハケなどを使って木材へ塗布する方法が塗布処理法です。
吹付処理法は、木材へ効率よく浸透させやすいことがメリットですが、薬剤が周囲へ飛散しやすく、施工カ所以外へ付着することがあります。
塗布処理法は薬剤の飛散を抑えながら、必要な場所へ集中的に施工できますが、一度に木材へ浸透する薬剤量が限られるため、まんべんなく塗布するには手間がかかります。
効率のよさから、シロアリ駆除では吹付処理法が採用されるケースが多いです。
施工費用は、バリア工法と同様に床面積を基準とした平米単価で算出されるのが一般的です。
| (床面積㎡)×(1㎡あたりの単価)=(施工費用) |
1㎡あたりの単価は、おおよそ1,000〜3,000円/㎡が目安です。一般的な住宅の費用相場は以下です。
| 床面積 | 施工費用 |
| 30坪 | 130,000~249,000円 |
| 40坪 | 198,000~332,000円 |
| 50坪 | 247,000~415,000円 |
ただし、被害範囲や施工カ所、建物の構造によっては追加作業が必要になり、実際の費用は変動します。上記はあくまで一般的な目安として参考にしてください。
H4 穿孔注入処理法、穿孔吹付処理法

穿孔注入処理法は、木材にドリルで穴を空け、内部へシロアリ用の薬剤を直接注入する施工方法です。
被害にあった木材の内部まで薬剤を浸透させられ、シロアリが木材内で生活するアメリカカンザイシロアリやダイコクシロアリの駆除ができます。
木材の内部まで十分に薬剤を浸透させたい場合は、圧力をかけて薬剤を送り込む加圧注入をおこないます。
一方、穿孔吹付処理法は、モルタル仕上げなどの大壁造の壁へ直径3〜6mm程度の穴を空け、専用ノズルを挿入して壁内部の木材へ薬剤を吹き付ける施工方法です。
壁を解体せずに内部の木材へ薬剤を処理できます。
施工費用は、吹付処理法、塗布処理法と同様に、床面積を基準とした平米単価で算出されます。
| (床面積㎡)×(1㎡あたりの単価)=(施工費用) |
1㎡あたりの単価は、おおよそ1,000〜3,000円/㎡が目安です。
一般的な住宅の施工費用は以下の通りです。
| 床面積 | 施工費用 |
| 30坪 | 130,000~249,000円 |
| 40坪 | 198,000~332,000円 |
| 50坪 | 247,000~415,000円 |
ただし、被害範囲や施工カ所、建物の構造によって必要な作業量は変わるため、実際の費用は上記の相場から増減する場合があります。
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シロアリ駆除はDIYできる?
シロアリ駆除のなかで、ベイト工法はDIYができます。
ただし、効果を十分に得るには適切な設置場所の選定や継続的な点検が欠かせません。施工前に十分理解しておきましょう。
H4 ベイト工法ならDIYが可能
ベイト工法に使用するベイト剤は、ホームセンターやネットショップなどで購入できるため、一般の方でも入手できます。
また、施工手順も比較的シンプルで、専門的な機材は必要ありません。具体的な流れは、以下の通りです。
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ベイト工法のDIYで理解しておくべき懸念事項
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市販のベイト剤は業務用より有効成分が限られるため、規模の大きな巣では駆除に時間がかかったり、十分な効果が得られない可能性があります。
また、ベイト工法は設置後の管理が重要です。住宅の周囲に設置した複数のベイト剤を定期的に点検し、必要に応じて交換する必要があります。
さらに、効果が現れるまで数か月から半年程度かかるため、設置後も定期的な点検を続けることが大切です。
とくにイエシロアリは100万頭規模の巣を形成することがあります。
体重約3.5mgのイエシロアリ1頭が、1日に体重の50分の1程度の木材を食べることが実験で確認されており、この摂食量をもとにすると、100万頭では半年間で約12.6kgと試算できます。
住宅で使用される10cm角、長さ3mのスギ柱約1.5本分に相当する量です。
確実に駆除したい場合は、無理にDIYへこだわらず、専門業者へ相談することをおすすめします。

種類を問わずやってはいけないNG行動
シロアリを見つけた際は、蟻道を壊さないようにしましょう。
蟻道を壊しても巣そのものがなくなるわけではありません。別の場所に新しい蟻道をつくられると、シロアリの活動範囲や被害状況を把握しにくくなります。
シロアリを発見した場合は、まず発生場所や被害状況を写真に残し、そのままの状態で専門業者へ相談することが、調査をスムーズに進めるポイントです。
シロアリ種類別の被害の特徴
日本で住宅に被害をもたらす4種類のシロアリは、地下シロアリとカンザイシロアリの2つに分類され、侵入経路や被害が広がりやすい場所が異なります。
地下シロアリによる被害

地下シロアリによる被害は、基礎から床下へ侵入した後、土台、大引き、根太、柱、壁などへ広がるケースが一般的です。
木材の表面からは被害を確認しにくく、気付いたときには木材内部が大きく侵食されていることが多いです。
ヤマトシロアリとイエシロアリは湿った環境を好むため、浴室や洗面所、台所など水回り周辺の木材を中心に侵食します。
とくに、イエシロアリは自ら水を運ぶ能力をもち、2階や屋根裏まで被害が広がるケースもあります。
カンザイシロアリによる被害

カンザイシロアリによる被害は、土台や大引き、根太など床下の木材に加え、2階や屋根裏の柱、壁、窓枠、建具など、建物全体に広がる点が特徴です。
また、建材だけでなく、家具やピアノ、木製楽器、建具なども侵食対象です。輸入家具や木製品と一緒にシロアリが持ち込まれ、そのまま住宅内へ広がることもあります。
京都大学の調査では、屋根裏の柱や梁などが被害全体の39%と多く、次いでウッドデッキや木製フェンスなどの外構部材が23%、床や壁などの室内材が20%という結果でした。
被害初期は木材表面に目立った異常が現れにくく、内部だけが空洞化するため、発見が遅れやすい傾向があります。
参考
シロアリ被害による修繕、リフォーム費用の発生
シロアリ被害にあった住宅の修繕費用は、被害の範囲や建物の構造によって大きく変わります。目安の費用相場は以下の通りです。
| 補修場所(1カ所あたり) | 相場 |
| 床下の補強(腐食した木材の交換など) | 20~50万円程度 |
| 柱の補強 | 10~50万円程度 |
| 床材の張り替え | 100〜200万円程度 |
| 柱の交換 | 100~200万円程度 |
| 建物基礎部分の補強 | 200万円以上 |
| 屋根や梁の修繕 | 200万円以上 |
被害が小さい段階でシロアリを駆除できれば、補修範囲を最小限に抑えられます。一方、発見が遅れると被害が広がり、高額な修繕、リフォームが必要になります。

シロアリ被害がもたらす建物の耐久度低下

シロアリ被害によって木材が侵食されると、建物の耐久性や耐震性が低下するおそれがあります。
シロアリに侵食された木材は内部が空洞化し、見た目に大きな変化がなくても、本来の強度を維持できません。
野外でシロアリ被害にあった木材を用いた強度試験では、断面欠損率が16%程度でも、圧縮強度と曲げ強度は約半分まで低下したことが報告されています。
木材の強度低下は、柱や土台が建物を支える力の低下につながり、地震や台風などで大きな力が加わった際の損傷や倒壊リスクを高めます。

1995年の阪神淡路大震災では、被害にあった木造住宅の調査で、シロアリ被害や木材の劣化が確認された建物に大きな被害が見られました。
また、2016年の熊本地震でも、倒壊した住宅の一部でシロアリ被害や木材の劣化が確認され、被害との関連性が指摘されました。
参考
建物はこう喰われる 食害で強度は大幅に低下, 2010 年 10 月号,36-39.|日経ホームビルダー(2010)
阪神・淡路大震災と蟻害・腐朽による建物被害|ミサワホーム総合研究所
「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会」報告書のポイント|国土交通省住宅局
まとめ
シロアリは種類によって侵入経路や被害が発生しやすい場所が異なります。
日本の住宅で被害をもたらす4種類のうち、ヤマトシロアリとイエシロアリは床下を中心に被害を広げ、アメリカカンザイシロアリとダイコクシロアリは小屋裏や家具などを含む住宅内のあらゆる木材を侵食します。
シロアリ被害は、早期に発見できれば住宅への影響や修繕費用を抑えることが可能です。羽アリの発生や蟻道、床の沈み込みなどの異変を見逃さず、違和感があれば早めに駆除を検討しましょう。
シロアリお助け本舗では、シロアリ駆除のプロが床下から屋根裏まで無料で調査し、シロアリの種類や被害状況を確認します。調査だけでもご利用いただけますので、お気軽にご相談ください。

※1 一部エリア、再発保証が付いている場合のみ。発生箇所と同一の場所、シロアリの種類も同じ場合のみ適用。
※2 対応エリア・加盟店・現場状況などにより記載の通りには対応できない場合があります。
※3 面積が66㎡未満の場合は一律80,000円(税込み)になります。ヤマトシロアリに限ります(カンザイシロアリなど他のシロアリは別途見積り)。
※4 使用する薬剤は加盟店ごとに異なります。特殊な薬剤・油剤は別途見積りとなります。

