シロアリ駆除

シロアリに熱湯は効果ある?やってはいけない理由と正しい駆除方法を解説

サムネイル_シロアリ 熱湯

シロアリは熱湯をかければ駆除できるというのは、正確ではありません。熱湯が当たった個体は死ぬ可能性が高いものの、巣の奥にいる大多数には届かず、駆除まではできません。

また、熱湯は住宅の木材に水分を与え、湿気を好むシロアリを活発化させてしまう可能性もあります。本記事では、熱湯によるシロアリ対策の限界と、住宅を守る正しい手順を解説します。

※1 一部エリア、再発保証が付いている場合のみ。発生箇所と同一の場所、シロアリの種類も同じ場合のみ適用。
※2 対応エリア・加盟店・現場状況などにより記載の通りには対応できない場合があります。
※3 面積が66㎡未満の場合は一律80,000円(税込み)になります。ヤマトシロアリに限ります(カンザイシロアリなど他のシロアリは別途見積り)。
※4 使用する薬剤は加盟店ごとに異なります。特殊な薬剤・油剤は別途見積りとなります。

このような方におすすめ

  • 目の前のシロアリを熱湯ですぐに駆除したいと考えている方
  • 熱湯だけでシロアリ被害が解決するのか知りたい方
  • 薬剤を使わずにシロアリへ対処する方法を探している方

シロアリに熱湯は効果がある?結論と知っておきたい基礎知識

シロアリに熱湯をかける

まずはシロアリが熱で弱る仕組みと、熱湯だけでは駆除しきれない理由を解説します。

熱湯がシロアリに効く仕組み

熱湯がシロアリに効く仕組み

熱湯がシロアリを弱らせるのは、体の主成分であるタンパク質が高温で変性(へんせい:本来の性質が変化して別のものになること)し、呼吸や運動が止まるからです。

加熱で卵白が固まるのと同じ現象がシロアリの体の中で起こります。

さらに、シロアリが木材の消化を頼っている腸内の共生生物が熱に弱く、死滅すると栄養を摂れずに生きられなくなります。

熱湯だけではシロアリ駆除には至らない

熱湯だけではシロアリ駆除には至らない

シロアリは木材の奥深くまで侵食します。被害の中心は木の内部にあり、表面に姿が見えなくても内側で活動しています。

熱湯はかけた直後の温度がピークで、木材や空気に触れるとすぐ冷めてしまいます。接触が一瞬だと、目の前の個体であっても駆除しきれないこともあるでしょう

また、木材内部の巣に熱湯はほとんど効果はありません。

木材内部の害虫を熱の力で殺す処理方法の国際基準「ISPM No.15(輸出入木材の消毒に関する国際ルール)」によると、確実な駆除には木材の中心温度を56℃以上で30分以上保つ必要があります。

木材の厚みや量によっては、8時間以上の加熱を要する場合もあり、その条件を熱湯だけでクリアするのは不可能です。

熱湯を使ったシロアリ対策のメリット

熱湯を崩れた木材にかける

熱湯は駆除の主役にはならないものの、限られた場面では役に立つ手段です。熱湯の3つの利点を解説します。

  • 即効性があり、その場の個体を散らさず仕留められる
  • 薬剤を使わず、化学物質を避けられる
  • 家庭にあるものだけで、すぐ実行できる

即効性があり、その場の個体を散らさず仕留められる

熱湯は即効性がある

市販の殺虫スプレーには、シロアリが逃げる忌避性(きひせい)をもつ商品があります。不用意に噴射すると驚いた個体が壁の奥へ散らばり、発見や駆除がかえって難しくなるのです。

しかし、熱湯には忌避性がなく、当たった個体を即座に駆除できるため、シロアリを散らさず仕留められます

薬剤を使わず、化学物質を避けられる

熱湯は薬剤を使わず、化学物質を避けられる

熱湯の成分は水だけで、化学成分が含まれません。シロアリを駆除したあとに薬剤の匂いが室内へ広がる心配がありません

乳幼児やペットがいる、化学物質過敏症で薬剤を避けたいなどの理由がある住宅では、シロアリ駆除業者の調査が入るまでのつなぎとして使えます。

ただし駆除力は薬剤におよばず、代わりにはなりません。あくまで一時的な対処と考えてください。

家庭にあるものだけで、すぐ実行できる

家庭にあるもので熱湯の用意

熱湯はやかんや鍋があれば用意でき、専用の道具は不要です。薬剤が手元にない場面でも、すぐに実行できます。

費用がかからず、追加の出費が不要なところもメリットの一つです。

熱湯によるシロアリ対策の注意点、デメリット

熱湯は手軽ですが、薬剤を使った一般的な駆除方法と比較すると弱点が目立ちます。対処を誤ると被害を広げるため、実行する前に知っておきたい注意点、デメリットを解説します。

  • 巣の奥にいるシロアリには効果がない
  • 効果が持続せず再発を防げない
  • 木材内部のシロアリまで熱が届かない
  • 水分・湿気でかえってシロアリを呼び込む
  • 火傷や住宅設備の故障などのリスクがある

巣の奥にいるシロアリには効果がない

熱湯は巣の奥にいるシロアリには効果がない

熱湯で駆除できるのは、表面にいる個体だけです。シロアリの巣はヤマトシロアリで数万頭、イエシロアリでは数十万〜百万頭に達します。

また、繁殖を担う女王アリや王アリは巣の最深部にひそみ、熱湯の届かない場所で生き延びます。

女王アリや王アリが無事なら、新しいシロアリは生まれ続けるため表面にいるシロアリを駆除し続けても被害は止まりません。

効果が持続せず再発を防げない

熱湯は効果が持続せず再発を防げない

熱湯には、薬剤のように効果が残り続ける性質はありません。熱が冷めれば、かけた場所を守る力はゼロに戻ります。

翌日に別の個体が同じ場所を通ることも防げません。

木材内部のシロアリまで熱が届かない

熱湯は木材内部のシロアリまで熱が届かない

シロアリは木材の内部を食い進みながら侵食します。表面に姿が見えなくても、内側には数千から数万頭が活動している状態です。

熱湯をかけても、熱が伝わるのは木材の表面付近だけです。木材は熱を伝えにくい素材のため、熱湯の熱も遮断します。

水分、湿気でかえってシロアリを呼び込む

水分がシロアリを呼び込む

シロアリ被害の大半を占める、ヤマトシロアリとイエシロアリは、湿った木材を好みます。

シロアリ対策では湿度を低く保つのが基本ですが、熱湯は逆に水分を足す行為です。床下や木部にかけた湯は木材にしみ込み、風の通らない床下では湿った状態が長く続きます。

湿気はシロアリの活動を後押しし、木材を腐らせる腐朽菌(ふきゅうきん:木材を分解して腐らせる菌)の温床にもなります。腐ってやわらかくなった木材は、シロアリにとって侵食しやすい状態です。

木材の含水率(がんすいりつ:木材に含まれる水分の割合)が20%以上になると腐朽菌が発生しやすくなります。

火傷や住宅設備の故障などのリスクがある

熱湯は火傷や住宅設備の故障などのリスクがある

大量の熱湯をかける作業には、火傷の危険がともない、住宅設備への悪影響も考えられます

電気配線やコンセントの近くに熱湯がかかれば漏電や故障の原因になります。また、フローリングの反りや変色、床下断熱材の性能低下などのリスクがあるのです。

熱湯と専門業者が使用する薬剤の違い

シロアリ駆除では、熱湯をかけるよりも専門業者による薬剤散布が一般的です。両者の違いを成分、効果範囲、持続性、住宅への影響の点から解説します。

項目 熱湯 専門業者が使用する薬剤
主な成分 ネオニコチノイド系(イミダクロプリド、クロチアニジン、ジノテフランなど)

ピレスロイド系(ビフェントリン、ペルメトリンなど)

効果範囲 熱湯に触れた個体のみ 建材や家具の表面と内部
土壌全体
持続性 かけた瞬間のみ 5年(※薬剤の種類や濃度による)
住宅への影響 木材に水分が残る

設備故障
フローリングの変形

換気が足りないと匂いが残る可能性がある

成分の違い|熱による物理作用と殺蟻成分

熱湯と薬剤の成分の違い

熱湯の成分が水のみなのに対し、専門業者が使う薬剤には、シロアリを死滅させる殺蟻成分が含まれます

ネオニコチノイド系は、シロアリが避けずに接触する非忌避性で、遅れてじわじわ効くタイプです。匂いが少なく効果も長もちするため、予防から駆除まで幅広く使われる成分です。

ピレスロイド系は、触れたシロアリをすばやく麻痺させる即効性があります。シロアリが嫌がって近づかない忌避性も兼ね備え、侵入を防ぐバリアとしても働きます。

効果範囲の違い|表面の個体と巣全体

熱湯と薬剤の効果範囲の違い

熱湯の効果は、湯が触れた表面の個体だけに限られます。一方、薬剤は木材や土壌の内部まで浸透し、シロアリの駆除や予防に効果を発揮します。

とくに木材の内部まで浸透させる場合は、穿孔注入処理(せんこうちゅうにゅうしょり)という工法が有効です。穿孔注入処理とは、ドリルを使って木材の1/2以上の深さまで穴をあけ、そこから薬剤を流し込む工法です。

さらに非忌避性の薬剤なら、シロアリが気づかないまま巣へ持ち帰り、仲間へ広げる伝播効果も期待できます。

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持続性の違い|その場限りと5年

熱湯は冷めれば効果を失います。表面にいる個体を一時的に減らせても、巣の中にいる個体は止められないままです。

一方、薬剤は木材や土壌へ定着し、一定期間効果を発揮し続けます。公益社団法人日本しろあり対策協会が認定した薬剤の場合、基本的な効果の持続期間は5年です。

5年ごとの再処理を繰り返すことで、シロアリ被害のリスクを抑え続けられます。

住宅への影響の違い|木材の水分と設備リスク

熱湯が設備故障やフローリング変形の原因になるのに対し、薬剤は木材や床材を傷める心配がほとんどありません

過去には、有機リン系のシロアリ駆除剤クロルピリホスがシックハウス症候群を引き起こすなど、薬剤による健康被害が発生したこともあります。

しかし、建築基準法改正で居室のある住宅への使用が禁止されるなど、現在では有害な化学成分は規制されています。

シロアリ駆除の認定薬剤は匂いが少なく揮発しにくいため、人体への影響はほとんどありません。

ただし、換気が足りないと施工直後に匂いが残る可能性があります。乳幼児や妊娠中の方、ペット、化学物質過敏症のいるご家庭では事前に業者へ相談してください。

熱湯を使う場合のシロアリ駆除の手順

熱湯による駆除は、あらゆる面で薬剤による駆除に劣ります。しかし、すぐにシロアリ駆除業者に依頼できず、とにかく早く目の前のシロアリを処理したい場面もあるでしょう。

火傷や住宅の傷みを避けながら進めるための手順を解説します。

  • 手順1:道具を準備する
  • 手順2:発生場所と、避けるべき場所を確認する
  • 手順3:熱湯を発生場所の近くへ運ぶ
  • 手順4:シロアリに熱湯をかける
  • 手順5:水分を拭き取り、乾燥させる
  • 手順6:専門業者に調査や駆除を依頼する

手順1:道具を準備する

熱湯の道具を準備する

用意するのは、湯を沸かすやかんや鍋、厚手のゴム手袋、注ぎ口のある容器(片手鍋やジョウロ)、雑巾とバケツです。

電気設備の近くなど熱湯を使えない場所に備え、掃除機と粘着テープ(ガムテープ)も準備しておきましょう。

沸騰した湯の温度は、容器へ移して運ぶ間に急速に下がります。運搬に時間がかかると駆除に必要な温度を下回る可能性があるため、湯を沸かしている間に道具をそろえましょう。

手順2:発生場所と、避けるべき場所を確認する

熱湯をかけていい場所と避けるべき場所

シロアリが出ている場所と、蟻道(ぎどう:シロアリが土でつくる通り道)の位置を特定します。

あわせて、周囲に水濡れで傷むものがないか確かめます。電気配線やコンセント、分電盤、床下の断熱材、フローリングや畳は避けるべきです。

熱湯をかけても傷まないのは、コンクリートの基礎や土間、タイル、屋外の地面などです。

熱湯が使えない場所に発生しているシロアリには、掃除機や粘着テープで対処します。シロアリは体が弱く、掃除機で吸い込んだり粘着テープで押さえたりするだけでも駆除できます。

手順3:熱湯を発生場所の近くへ運ぶ

熱湯を発生場所の近くへ運ぶ

熱湯は、冷めないうちに手早く運びます。なるべく、沸騰直後の100℃程度を保ったまま駆除に使うのが理想です。

タンパク質が固まる温度から考えれば、かける時点で60℃を下回らなければ一定の効果はあると考えられます。ただし、瞬間的な接触では生き残る個体が出るかもしれませんので、なるべく高い温度が確実です。

鍋で沸かした場合は、注ぎ口が細く狙いを定めやすいジョウロなどに移し替えると、こぼれにくく、火傷もしにくくなります。

運ぶ動線にものがあるとつまずいて、火傷の原因になるため通り道は先に片付けておいてください。

床が濡れやすい浴室や洗面所では、足元の滑りにも注意しましょう。

手順4:シロアリに熱湯をかける

シロアリに熱湯をかける

シロアリや蟻道へ狙いを定め、低い位置から少しずつ注ぎます。高い位置から一気に流すと、跳ね返った湯で火傷を負う可能性があります。

熱湯が使えない場所では、掃除機のノズルでシロアリや羽アリを直接吸い取りましょう。吸い取った紙パックやダストカップは袋へ入れて密閉し、すぐに処分してください。

手順5:水分を拭き取り、乾燥させる

水分を拭き取り乾燥させる

熱湯を使ったあとは、残った水分を雑巾でしっかり拭き取ります。湿気が残るとかえってシロアリを呼び寄せたり、木材が腐る原因になるため、しっかり乾かしましょう

死骸が流れず残っている場合は、密閉できる袋へ入れて保管します。シロアリは種類によって被害の進み方や施工方法が変わるため、業者へ依頼するときの手がかりとして役立ちます。

手順6:専門業者に調査や駆除を依頼する

マンションの定期点検

熱湯でできるのは、表面に出た個体を減らすことだけで、巣は床下や土の中に残ります。巣ごと駆除して再発を防ぐには、専門業者による床下調査と施工が欠かせません

シロアリお助け本舗では、調査だけの依頼も無料でおこなっています。

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まとめ

熱湯は、表面のシロアリを目の前で駆除できる手軽な手段です。一方で巣の奥には届かず、効果も持続しません。

さらに残った水分がかえってシロアリを呼び込み、被害を広げるリスクもあります。熱湯は、業者が来るまでの応急処置と考えましょう

住まいをシロアリから守るには、巣ごとの駆除と侵入経路の遮断まで対応するシロアリ駆除業者による施工がおすすめです。

シロアリお助け本舗では無料調査と無料相談を実施中です。床の異音や羽アリなど気になる兆候があれば、お気軽にご相談ください。

※1 一部エリア、再発保証が付いている場合のみ。発生箇所と同一の場所、シロアリの種類も同じ場合のみ適用。
※2 対応エリア・加盟店・現場状況などにより記載の通りには対応できない場合があります。
※3 面積が66㎡未満の場合は一律80,000円(税込み)になります。ヤマトシロアリに限ります(カンザイシロアリなど他のシロアリは別途見積り)。
※4 使用する薬剤は加盟店ごとに異なります。特殊な薬剤・油剤は別途見積りとなります。

  • この記事を書いた人

シロアリお助け本舗編集部

シロアリお助け本舗編集部は、
生活を脅かすシロアリの情報を発信する専門チームです。

「シロアリ被害をなくしたい」

現場で得た知識や経験を活かし、
専門家から寄せられた意見も参考にしながら、
読者の皆様にとって本当に役立つコンテンツを目指します。

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