シロアリ基礎知識

【写真あり】これはシロアリ?クロアリ?家に出る羽アリの種類、見分け方まで徹底解説

住宅の中で羽アリを見つけたものの、「シロアリなのかクロアリなのか分からない」とお困りの方もいるのではないでしょうか。

羽アリはシロアリとクロアリに大別され、さらにそれぞれ多数の種類が存在します。種類によって体の色や大きさ、発生時期、発生場所などが異なるため、それぞれの特徴を知れば見分けられます。

もし、発見した羽アリがシロアリだった場合は要注意です。シロアリは住宅の木材を侵食して耐震強度を低下させる害虫で、すでに床下や柱まで被害がおよんでいる可能性があります

この記事では、住宅で発生する羽アリの見分け方について、写真つきで解説します。見つけたときの正しい対処法までお伝えしますので、シロアリかどうかの判別や応急処置にお役立てください。

※1 一部エリア、再発保証が付いている場合のみ。発生箇所と同一の場所、シロアリの種類も同じ場合のみ適用。
※2 対応エリア・加盟店・現場状況などにより記載の通りには対応できない場合があります。
※3 面積が66㎡未満の場合は一律80,000円(税込み)になります。ヤマトシロアリに限ります(カンザイシロアリなど他のシロアリは別途見積り)。
※4 使用する薬剤は加盟店ごとに異なります。特殊な薬剤・油剤は別途見積りとなります。

このような方にオススメ

  • 住宅で羽アリを見つけてシロアリなのか不安に感じている方
  • 羽アリにどのような種類があるのかよく知らない方
  • 羽アリを見つけて駆除業者を呼ぶべきか判断したい方

羽アリとは?種類の前に知っておきたい基本

そもそも「羽アリ」とは何か、正体を知るとシロアリかクロアリか、どのような種類かを見分けやすくなります。正しく対処して住宅の被害を防ぐためにも、羽アリの基礎知識を身につけましょう。

羽アリとは何者なのか

シロアリとクロアリの階級構造

シロアリやクロアリは、女王アリ・王アリ・職アリ・兵アリ・羽アリといった階級ごとに役割を分担して生活する社会性昆虫です。餌を運ぶ、巣をつくる、外敵から守る、産卵するなど、それぞれが協力して、集団生活を営んでいます

なかでも羽アリは、働きアリや兵アリとは異なり、繁殖のためだけに羽をもつ個体です。

シロアリやクロアリは、個体数が増えて巣がいっぱいになると、羽アリが一斉に飛び立ち、新たな巣となる場所を探します。このとき、羽アリが大量発生する現象を「群飛(ぐんぴ)」と呼びます。

ペアが成立したシロアリの羽アリは、新しい女王と王になり、雌雄ともに羽を自ら切り落として、新たな巣をつくり始めるのです。

クロアリの羽アリも、交尾を終えた雌(女王)は羽を落として地中に潜り、単独で巣をつくりはじめますが、交尾を終えた雄はその後まもなく死亡する種類が多いです。

羽アリはシロアリとクロアリの2種類

住宅の周辺や室内で見かける羽アリは、大別するとシロアリの羽アリかクロアリの羽アリかのいずれかです。

シロアリとクロアリは、どちらも同じ「アリ」がつく虫ですが、シロアリはゴキブリに近い昆虫であるのに対し、クロアリはハチの仲間に分類され、生物学上では全く違う生き物です

シロアリの系統図

枯れ木を食べるゴキブリ(キゴキブリ)の仲間から、約1億5000万年前に分化したと考えられています。

見た目が異なるゴキブリとシロアリですが、幼虫の姿が似ている、暗くて湿気のある場所を好む、暖かくなると活動が活発になるなど共通点もあります。

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シロアリは、世界に2,900種類以上が生息しており、日本で確認されているのは24種類です

日本のシロアリのうち、ほとんどの種類は枯れ木や落ち葉を食べて分解する益虫です。一方で、住宅に害をおよぼす種類も存在します。

一方、クロアリはハチ目アリ科に属する、シロアリと区別される一般的なアリの俗称で、分類上はスズメバチやミツバチと同じ「ハチの仲間」にあたります。

クロアリは世界で1万種以上、日本には280種以上が確認されている、ごく身近な昆虫です。

このようにクロアリとシロアリは、見た目が似ているにもかかわらず分類や進化の系統はまったく異なります。これは元々異なる生物が環境により似た見た目になる「収斂進化(しゅうれんしんか)」の代表例です。

ただし、見た目は似ていますが、シロアリは住宅そのものに被害をもたらすため、放置は厳禁です。柱や土台などの内部を食べてスカスカな状態にし、耐久性や耐震性の低下を引き起こします。最悪の場合、災害時の住宅崩壊の原因にもなります。

【画像つき】シロアリの羽アリの種類と特徴

シロアリの羽アリ

日本には24種類のシロアリが生息していますが、住宅に被害を与えるのは、ヤマトシロアリ、イエシロアリ、アメリカカンザイシロアリ、ダイコクシロアリの4種類ですそれぞれの羽アリは、種類によって体の色・大きさ・発生時期が異なります。

ここからは、各シロアリの特徴と羽アリの見た目を解説します。自宅で発見した羽アリに、シロアリの特徴がないか確認しましょう。

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ヤマトシロアリの羽アリ

ヤマトシロアリの羽アリ

ヤマトシロアリは、日本全国(北海道の一部を除く)に生息し、日本国内のシロアリ被害の約8〜9割を占めるもっとも一般的な種類です

体色は黒褐色、羽アリの体長は4.5〜7.5mmであり、日本の住宅に被害をおよぼすシロアリの中では小型です。

発生時期は、西日本では4月下旬から5月、東北や北海道では6月頃で、日中、とくに雨上がりの暖かい日に群飛が多く見られます。

ヤマトシロアリは湿気を好むものの、自ら水を運ぶ能力はありません。そのため、湿った木材の近くに巣をつくりやすく、浴室や台所の床下などに被害が集中します。

発生のサインの1つとして知られるのが蟻道(ぎどう)です。シロアリが光や乾燥を避けるために、土の中から木材への移動に使うトンネルで、住宅の基礎や配管などにつくられます。

なお、ヤマトシロアリは1つの巣あたりの個体数が数千〜数万頭と、イエシロアリに比べると巣の規模は小さめです。

住宅の湿気の多い場所で黒っぽい小さな羽アリを見かけた場合は、ヤマトシロアリの可能性があります。

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イエシロアリの羽アリ

イエシロアリの羽アリ

イエシロアリは、中国原産の外来種で千葉県以西の太平洋沿岸部や南西諸島に生息しており、日本ではヤマトシロアリに次ぐ被害件数が報告されています。

住宅に侵入すると被害のスピードが早いうえに甚大で、国際自然保護連合(IUCN)が定めた「世界の侵略的外来種ワースト100」にも指定されています

イエシロアリの羽アリの体長は約7.4〜9.4mm、体色は黄褐色〜茶色です。発生時期は梅雨シーズンの6月〜7月上旬であり、多くは夕方から夜間に群飛します。

また、光に強く引き寄せられる習性(走光性)があるため、街灯や室内の照明に大量に群がる様子を発見することがあるかもしれません。

ヤマトシロアリとの違いは見た目以外に、水を運ぶ能力にあります。

イエシロアリは前腸の近くにある唾液嚢に水を貯められるため、乾燥した場所でも活動でき、住宅全体に被害が広がる可能性があります。

また、乾燥した木材や枯れ木だけでなく庭の樹木のように生きた木を侵食する点も特徴です。

1つの巣が数十〜数百万頭以上と大規模な集団を形成し、被害の進行が早いため、発見時には迷わず専門業者へ相談してください。

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アメリカカンザイシロアリの羽アリ

アメリカカンザイシロアリの羽アリ

アメリカカンザイシロアリは、北米原産の外来種です。輸入家具や建材に紛れて日本に持ち込まれ、現在は東京都や神奈川県、兵庫県、和歌山県など一部のエリアで局所的に被害が確認されています。

カンザイ(乾材)の名の通り、乾燥した木材を好みます。日本の多くのシロアリと異なり、土からは侵入せず、蟻道もつくりません。輸入木材もしくは羽アリによる侵入がほとんどです。

アメリカカンザイシロアリの羽アリの体長は約8〜11mmで、体色は赤褐色〜暗褐色、他のシロアリに比べてやや赤みがあります。

発生時期は6月〜9月頃が多いものの、ヤマトシロアリやイエシロアリのように特定の日に一斉に大量発生するのではなく、少数がパラパラと複数回にわたって群飛するため、気付きにくいです。

大きな特徴としては、顆粒状の砂粒のようなふんを排出する点が挙げられます。住宅の中や窓際に1mm程度の俵型の粒が散らばっていたらアメリカカンザイシロアリの被害にあっている可能性が高いです。

アメリカカンザイシロアリの巣の規模は数百〜数千頭と小規模ですが、乾燥した木材に巣をつくる性質から、床下だけでなく家具の中や屋根裏、柱など乾いた木材があればどこでも被害がおよぶ恐れがあります

通常の点検では巣が見つかりにくいうえ、群飛も少数ずつのため、発見が遅れる可能性もあります。羽アリやふんを見つけたら、すぐに専門業者へ相談してください。

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ダイコクシロアリの羽アリ

ダイコクシロアリの羽アリ

ダイコクシロアリはアメリカカンザイシロアリと同様に乾燥した木材を好む種類です。奄美大島以南の南西諸島を中心に生息していますが、温暖化の影響により北部での発生が危惧されています。

ダイコクシロアリの羽アリの体長は約7〜10mmで体色は黄褐色、羽は無色透明で翅脈(しみゃく)と呼ばれる羽の筋模様が非常に細かいこと、触角が数珠状であることが特徴です。

発生時期が不定期であること、アメリカカンザイシロアリと同様に一斉大量発生ではなく数十頭単位で少数ずつ移動することから、群飛に気付きにくいシロアリの種類です。さらに、土から侵入しないため、蟻道をつくらず、発見が遅れる可能性があります

ダイコクシロアリを見つける手がかりはふんです。窓枠や柱、家具などの木材の周辺で発見されやすいため、掃除しても何度も見かけるようであればダイコクシロアリを疑ってください。

沖縄にお住まいの方は、とくに注意が必要なシロアリです。見つけたら早急に駆除業者に相談してください。

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【画像つき】クロアリの羽アリの種類と特徴

クロアリの羽アリ

クロアリは、住宅にダメージを与えることはないものの、食べ物を不衛生にしたり、家電に侵入したりする被害をおよぼします。また、シロアリと好む環境が似ているため、クロアリが大量発生している場所では、シロアリ被害を併発している場合も多いです

日本で確認されているクロアリは280種以上です。その中でも発見されることの多い13種類について解説します。近くで羽アリを見つけたら、該当するか確認してみましょう。

  • クロヤマアリの羽アリ
  • クロオオアリの羽アリ
  • アシナガアリの羽アリ
  • ムネアカオオアリの羽アリ
  • コツノアリの羽アリ
  • トビイロケアリの羽アリ
  • トビイロシワアリの羽アリ
  • ヒメアリの羽アリ
  • サクラアリの羽アリ
  • ルリアリの羽アリ
  • ツヤクロヤマアリの羽アリ
  • イエヒメアリの羽アリ

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クロヤマアリの羽アリ

クロヤマアリの羽アリ

クロヤマアリは名前の通り体全体が黒色で、ヤマトシロアリと色が似ており、混同されやすいクロアリです。

体長は働きアリで約5〜7mm、羽アリは約8〜11mmと大型で、7月〜秋にかけて群飛が見られます。

一般的に「クロアリ」と言われてイメージする種類です。北海道南部から九州まで日本全国に広く生息しており、土中や石の下、木の根元などに巣をつくり、住宅の外構や庭、玄関まわりでも発見されます。

巣は土の中につくられることがほとんどです。コンクリートの隙間や基礎周辺に巣をつくることもありますが、シロアリのように木材を侵食することはありません。

ただし、大量発生による不快感や、食品汚染の被害はあります。

クロオオアリの羽アリ

クロオオアリの羽アリ

クロオオアリは名前の通り大型のクロアリです。体全体が光沢の少ない黒灰色ですが、腹部は黒光りしており、薄い褐色の短い毛が密生しています。

体長は、働きアリで約7〜16mm、羽アリは約15〜20mmと日本最大級で、見た目は「大きな黒い羽アリ」です

北海道から九州まで日本全国に広く生息しており、庭や公園、道端などで見られるクロアリです。5月〜6月の晴れた日中に群飛します。

クロオオアリは屋外の明るく乾燥した環境を好み、庭や外構の土中に営巣します。

噛まれたり、食品に群がったりといった被害はありますが、木材は侵食しないため、住宅への直接的な被害はありません。

アシナガアリの羽アリ

アシナガアリの羽アリ

アシナガアリは細長い脚が特徴のアリで、クロヤマアリの脚と比べて、体に対して脚が長いです。また、働きアリは光沢のある赤褐色から褐色の体色をしています

体長は働きアリで約3〜8mm、羽アリは約10mmです。

北海道から九州まで日本全国に広く生息しており、6月〜8月の夏季に群飛します。日陰の湿った場所を好むため、石の下や倒木の下、建物の隙間などに巣をつくります。

木材の侵食はしないため、住宅に直接的な被害はありません。ただし、湿気の多い場所を好むため、建物の基礎周辺や浴室の外壁、庭の石下などに営巣することがあります。

ムネアカオオアリの羽アリ

ムネアカオオアリの羽アリ

ムネアカオオアリは、頭部と腹部は黒く、胸部が赤いという体の色が特徴的なアリです個体差によっては、腹部前方まで赤みがある個体もあり、他のクロアリと比べると識別しやすいでしょう。

体長は、働きアリで約8〜12mm、羽アリは約16〜18mmとクロオオアリと並んで日本最大級の大きさです。

北海道から九州まで日本全国に生息しますが、山林性であり産地や森林周辺で多く見られ、住宅地付近ではほぼいません。

朽木や枯れ木に巣をつくります。群飛は5月から6月にかけての日中から夕方、とくに雨上がりに発します。

木材を侵食せず住宅への直接的な被害はありませんが、住宅の周辺に朽木や古い木材などがあると営巣する可能性があるため注意してください。

コツノアリの羽アリ

コツノアリの羽アリ

コツノアリは黄色から赤褐色で小型のアリですが、羽アリは黒褐色をしています。

体長は、働きアリで約1mm前後、羽アリで約3〜4mmと日本最小レベルです本州から九州まで分布するものの、森林に生息するため、一般の住宅ではあまり見かけません。

6月〜9月にかけて群飛するものの、体が非常に小さく、他の羽アリと比べて気づきにくいです。木材への侵食はないため、住宅への直接的な被害はありません。

トビイロケアリの羽アリ

トビイロケアリの羽アリ

トビイロケアリはケアリ属のアリで、細い毛で覆われた鳶色(茶褐色)の体をしています。体長は、働きアリで約2〜3mm、羽アリは約5〜8mmです。

羽アリは7月〜8月の夜間に群飛し、走光性が非常に強く住宅の照明に集まることもあります。

日本全国に生息し、湿気のある土中や朽木に巣をつくるほか、結露や雨漏りが発生している住宅内に営巣するのもトビイロケアリの特徴です。

湿った環境を好み、木材を巣にする点はシロアリと共通しているため、住宅内でトビイロケアリの羽アリが大量発生した場合、シロアリ被害も同時に進行しているケースがあります

トビイロケアリを見つけた場合は、シロアリの無料診断を受けるのがおすすめです。

トビイロシワアリの羽アリ

トビイロシワアリの羽アリ

トビイロシワアリは名前の通り、体が茶褐色から黒褐色で、体表に荒い網目状のシワ模様があります。体長は、働きアリで約2〜2.5mm、羽アリは約3〜4mmと小型です。

日本全国に生息しており、草地や公園、庭の石の下、土の中に巣をつくります。西南日本でよく見られる小型クロアリの一種です。春から秋にかけて、早朝に群飛する習性があります。

木材を侵食しないため、住宅構造へ直接的な被害を与えることはありません。雑食性で、食べ物があれば積極的に室内に侵入するため、玄関の束石下や上がり框(あがりかまち)付近に営巣することがあります。

トビイロシワアリは他のクロアリと異なり多雌性です。1つの巣に複数の女王アリが共存しており、繁殖のための群飛だけでなく、巣の中でも交尾するため、繁殖力が強く巣が大きくなりやすいです。

巣の一部や女王アリを駆除しても、別の女王アリが生き残るケースもあり、根絶は容易ではありません見かけた場合は専門業者への駆除依頼を検討しましょう。

ヒメアリの羽アリ

ヒメアリの羽アリ

ヒメアリは、頭部と胸部が赤褐色、腹部が黒色と、2色パターンの色味が特徴です。体長は、働きアリで約1.5mm、羽アリ約4mmと小さいです。関東以南の日本各地に生息しており、5〜7月ごろに群飛します。

日当たりがよく乾燥していて狭い隙間を好み、枯れ枝や石の下などによく営巣します。木材への侵食もなく、建物内の営巣もほとんどありません。

しかし、食べ物に群がるため室内に侵入することはあり、住宅内の隙間や木材内部に営巣することもあります。

ヒメアリは体長1.5mmという小さな体で、家電製品や時計などに入りこみ、故障に至る例も報告されています非常に小さく赤っぽい虫が侵入してきた、という場合は、ヒメアリを疑いましょう。

サクラアリの羽アリ

サクラアリの羽アリ

サクラアリは薄い茶色の体をした小型のアリです体長は働きアリが1〜1.5mm、羽アリが約4mmと非常に小型です。

日本各地に広く生息し、少し湿った環境を好み、石の下や少し深い土の中などに営巣します。群飛は10月以降の秋ごろ、午前中から正午ごろが多いです。

木材に侵食せず、住宅構造への被害はないものの、食べ物に群がるため、住宅に侵入するケースはあります。侵入経路は、住宅の外内部やコンクリートの隙間、マンション外壁の割れ目からが多いです。

「秋に外壁やベランダに小さな黒い羽アリが発生した」という場合は、サクラアリの可能性を疑いましょう。

ルリアリの羽アリ

ルリアリの羽アリ

ルリアリは、光沢のある体色が特徴の小型のアリです。黒褐色で光の当たり方によって藍色〜紺色に見えることもあります。

体長は、働きアリで約2mm、羽アリで約5mmと小型です。関東以南に生息していましたが、温暖化の影響で生息域は北上しつつあります。群飛は初夏から夏ごろです。

日当たりのよい草地を好み、朽木や枯れ木、石の下の営巣が多いですが、機械油を好む性質から家電製品内部に入り込んで巣をつくることがあります

木材を侵食しないため、住宅に直接的被害はありませんが、精密機器を故障させる被害例は報告されています。

ツヤクロヤマアリの羽アリ

ツヤクロヤマアリの羽アリ

ツヤクロヤマアリは、名前の通り体に光沢がある黒色のアリです。体長は、働きアリで約5〜7mm、羽アリは約10mmと、やや大きめです。

クロヤマアリと見た目が非常に似ており、光沢の有無はあるものの、両者を区別するのは難しいでしょう

北海道から本州に生息しますが、標高の高い地域や寒冷地を好みます。平地の住宅ではあまり見かけません。群飛は5月から7月ごろです。住宅への侵入はあるものの、木材への侵食はありません。

イエヒメアリの羽アリ

イエヒメアリの羽アリ

イエヒメアリは、熱帯原産の外来種で、暖房設備のある建物内で一年中繁殖できるため、住宅や病院など建物内部での発生が問題となっています

ヒメアリが頭部と胸部が黄褐色、腹部が黒の2色パターンなのに対し、イエヒメアリは単色に近く、全体が薄黄色で腹部後方のみ茶色〜黒色と、体色の区切りがハッキリしません。体長は、働きアリは約2〜2.5mm、羽アリが約4〜5mmと小型です。

熱帯原産で寒さに弱い外来種です。日本では暖かい建物内にすみついているうえ、屋外での越冬が困難なことから、建物内に積極的に侵入し営巣します。

屋内生息種で、年間を通じて有翅虫が発生します。

砂糖や菓子類だけでなく、肉やチーズなどあらゆる食品を食べますが、木材には侵食しないため、住宅への直接被害はありません。

1つの巣に複数の女王アリが存在するため、繁殖力が強い一方、体色の薄さや体の小ささから発見が遅れがちです。

大量発生してから気づくケースが多く、壁内や床下、家電内部など住宅内の各所に巣が分散するため駆除が困難です。

【画像つき】シロアリやクロアリの羽アリと間違われやすい羽虫

alt_シロアリやクロアリの羽アリと間違われやすい羽アリ

羽アリと見間違えやすい虫は、アリ以外にも複数存在します。代表的な虫の特徴を解説しますので、目の前の虫がシロアリかどうかを判別するための参考にしてください。

クロバネキノコバエ

alt_クロバネキノコバエ

クロバネキノコバエは、非常に小さな飛ぶ虫であり、羽アリと間違えられやすい代表的な虫です。

体は全体が黒色〜黒褐色で、体長1〜2mmと非常に小さく、群れで飛んでいる様子がシロアリの羽アリに似ています。

日本全国に分布しており、観葉植物や湿った土壌、腐葉土、朽木など水分を含む有機物が豊富な場所に生息し繁殖します。

1年中活動しますが、とくに梅雨〜夏(6〜8月)に大量発生しやすく、時間は夜明け〜午前10時ごろが多いです。

食べ物に寄ってきたり、農作物の根を侵食したりしますが、木材には侵食せず、建物への直接的な被害はありません。人体に直接的な害はなく、不快害虫に分類されます。

クロバネキノコバエとシロアリを見分けるポイントは大きさ、羽、飛び方の3つです。

大きさはシロアリの羽アリは最小でも4mm以上であり、クロバネキノコバエは明らかに小さいです

羽の見た目は、クロバネキノコバエは透き通った透明感があり、シロアリの羽のような半透明のくすんだ白色ではありません。

飛び方は、シロアリが直線的に飛ぶのに対し、クロバネキノコバエは群れでフワフワと漂うように飛ぶ点が異なります

クロバネキノコバエの住宅内への侵入を防ぐには、梅雨時期の午前中に窓を開けない、網戸にピレスロイド系の殺虫スプレーをかけるといった対策が有効です。

カゲロウ

カゲロウ

カゲロウは、種類によって大きさが異なる水辺の昆虫で、大きな羽と細長い尾が特徴です。

体は淡黄色〜褐色で細長く、羽は体長に対して大きく透明感があります。体長5〜30mmと幅がありますが、住宅付近で見かける種類の多くは10〜20mm程度です。

体が細く寸胴に見えるため、イエシロアリの羽アリと誤解されることがあります。

日本全国に生息しており、河川や湖沼、水田など澄んだ水辺周辺に多いです。春〜夏(4〜8月)にかけてが主な発生シーズンで、走光性が強く、夜間に街灯や室内の照明に大量に集まります。カゲロウは木材を侵食せず、建物にも人体にも害はありません。

シロアリと見分ける際は、カゲロウは腹部の末端にある2〜3本の長い尾(尾毛:びもう)に注目してくださいシロアリの羽アリに尾毛はないため、区別は容易です。

また、カゲロウは地面に降りると羽を直立させる(背中に縦に折り畳む)のに対し、シロアリは羽を腹部に沿って水平に寝かせる点も異なります

カゲロウの侵入を防ぐには、光を漏らさないよう夜は早めにカーテンを閉める、ピレスロイド系の殺虫スプレーをガラス面にかけるといった方法があります。カゲロウはナトリウム灯(オレンジ色)やLEDの光に集まりやすいため、住宅から離れた場所にカゲロウが好む光を設置して誘導するのも有効です。

チャタテムシ

チャタテムシ

チャタテムシは、体長約1〜2mmの非常に小さな虫で、別名「本シラミ」と呼ばれています。

体は淡黄色〜淡褐色で半透明感があり、触角が細く長いのが特徴です。羽のない種類も多く、羽がない状態がシロアリの働きアリ(職アリ)と似ています。

日本全国に分布し、湿気が多くカビが発生する場所を好み、押し入れや畳の裏、古本、段ボール、乾燥食品の周辺などで発見されます。

夏〜初秋(7〜9月)に大量発生しやすいですが、屋内の湿った環境では通年見られます。シロアリも湿気の多い場所に侵入しやすいため、チャタテムシと好む環境が共通しています。

チャタテムシは木材を侵食せず、人に直接的な被害はありません。

しかし、乾燥食品などに侵食して不衛生にする、死骸の粉がアレルギーの原因となる可能性があります

また、チャタテムシを餌とするツメダニが増殖し、ツメダニに刺されて皮膚炎が起きる二次被害のリスクもあります。

シロアリと見分ける際は、羽と体の大きさに注目してください。シロアリの羽は半透明なのに対し、チャタテムシは網目状で透明感があります。チャタテムシの体がシロアリの羽アリの最小種(4mm以上)より明らかに小さい点も特徴的です。

また、チャタテムシは単独行動をしますが、シロアリは集団で行動する点も異なるポイントです

チャタテムシの対策をするなら、除湿と掃除をしましょう。湿気を好むため、除湿機を使ったり換気をしたりして除湿を図ってください。

また、カビやホコリもチャタテムシの餌となるため、繁殖を防ぐためにも掃除やカビ取りは大切です。

ノシメマダラメイガ

ノシメマダラメイガ

ノシメマダラメイガは、体長約6〜8mmの蛾の一種です。名前の通り、羽に灰褐色と赤褐色のまだら模様があります。

蛾ですが、羽を閉じると細長く見え、シロアリの羽アリと間違われることがあります。

日本全国に生息し、米びつや小麦粉、菓子などに群がり、巣をつくり産卵する蛾です。春〜秋(5〜10月)に発生し、夏(7〜9月)に活動が活発化します。

木材を侵食せず、建物にも人にも直接的な被害はありません。ただし、かじる力は強く、包装を食い破って食品に入り込んで産卵したりします。発生源となった食品は廃棄が必要です

シロアリとの見分け方は、羽にあります。ノシメマダラメイガの羽には鱗粉があり、触れると粉がつきますが、シロアリの羽には鱗粉がありません

また、シロアリの羽は半透明で細長い楕円形ですが、ノシメマダラメイガの羽は不透明で三角形に近い形をしている点も特徴です。

ノシメマダラメイガの侵入を防ぐには、食品を密封容器に入れて低温で保管するなど、エサとなるものを放置しないことが重要です。

シロアリとクロアリの羽アリの見分け方

シロアリとクロアリの羽アリは、胴体・触角・羽の3つの特徴を組み合わせると判別しやすくなります。見た目だけでは分かりにくくても、発生時期や出現場所も併せてチェックすると、どちらか特定する精度が上がります。

ただし、小さくてよく見えないなど自己判断が難しい場合や、少しでも疑わしい場合は専門業者へ相談してください。

見た目の特徴で見分ける

シロアリとクロアリの羽アリの見分け方

見た目による判別は、シロアリとクロアリを区別する基本です。主に「胴体のくびれ」「触角の形」「羽の形と大きさ」の3点を確認すると、判別の精度が上がります。

  • 胴体のくびれの有無
  • 触角(しょっかく)の形
  • 羽の形と大きさ

ただし、羽アリ自体が小さいため、肉眼で細部まで確認するのは困難です。虫眼鏡で観察するか、スマートフォンのカメラで拡大撮影して確認しましょう。

胴体のくびれの有無

シロアリとクロアリの胴体のくびれの有無

胴体のくびれは、シロアリとクロアリの羽アリを見分ける大きな特徴です。シロアリの羽アリには頭部から腹部にかけてくびれがありませんほぼ太さが一定な「寸胴型」であり、頭、胸、腹の境目が不明瞭です。

一方で、クロアリの羽アリには、胸部と腹部の間に明確なくびれがあり、横から見ると砂時計のようなシルエットをしています。蜂のように腰がきゅっと細くなった形をイメージすると分かりやすいでしょう。

ただし、シロアリ、 クロアリどちらのも羽アリも、羽が閉じている場合が多く、胴体は見えにくいです。虫眼鏡や拡大撮影を活用して側面から観察してみてください。

触角(しょっかく)の形

シロアリの触角は数珠状

触角の形も、シロアリとクロアリの羽アリを見分けるポイントです。シロアリの触角は、一見まっすぐに見えますが、よく見ると数珠を並べたように小さな球が連なっています

一方で、クロアリの触角は途中で「く」の字に折れ曲がった屈曲型をしています。

また、触角の長さはシロアリが短めで、クロアリは長めです。とくに先端部分が長いのが特徴です。胴体同様に、触角の形も肉眼では分かりづらいため、虫眼鏡やカメラを活用して確認しましょう。

羽の形と大きさ

シロアリの羽は前後同じ大きさ

羽の形と大きさも、シロアリとクロアリを見分けるポイントです。

シロアリの羽は前翅(ぜんし)と後翅(こうし)の計4枚ですが、4枚の大きさはほぼ同じで、体長の2倍近くありますまた、翅脈(羽の筋模様)は細くて本数が多いです。

一方、クロアリの羽アリの羽は、前翅が後翅より明らかに大きく、翅脈は太く本数が少なめです。

また、羽の落ちている様子も異なります。シロアリの羽は付け根近くに切離線があるため、ハサミで切ったように同じ大きさ、同じ形の羽が群飛後に落ちます。

一方で、クロアリには切離線がないため、落ちている羽は大きさも形もバラバラです。発生場所の周辺に半透明の細長い羽が大量に落ちている場合はシロアリを疑ってください。

発生時期で見分ける

シロアリとクロアリの羽アリの発生時期

羽アリの発生時期もシロアリとクロアリを見分ける手がかりです。

クロアリは種類が非常に多いため、発生時期を把握するのは困難です。ただし、シロアリは4種類に限られており、羽アリの発生時期も決まっています。シロアリの発生時期を把握することで、目の前の個体を判別する大きな手掛かりになります

ヤマトシロアリの羽アリが発生するのは、西日本では4月下旬から5月、東北や北海道では6月頃です。日中(10〜12時頃)に黒い羽アリが一斉に群飛します。

イエシロアリの羽アリは、6〜7月に発生します。群飛は夕方から夜にかけてです。光に引き寄せられる習性があるため、照明に群がっている様子が見られるかもしれません。

アメリカカンザイシロアリの羽アリの発生は、6〜9月の日中に多いですが不定期であり、それ以外の時期に発生する可能性もあります。また、群飛は少数ずつ何度も起こるのが特徴です。

ダイコクシロアリの羽アリは通年を通じて不定期に発生するうえ、少数ずつ何度も群飛するため、分かりづらいです。

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出現した場所から見分ける

シロアリとクロアリの羽アリの代表的な出現場所
出現場所も、シロアリかクロアリかを判断するうえで非常に重要です。

水回りの木製の床や壁の隙間から大量に出てきた場合、シロアリ(ヤマトシロアリ・イエシロアリ)の可能性が高いです。

ヤマトシロアリやイエシロアリは湿気のある場所を好みます。とくに、被害にあいやすいのは浴室や洗面台、台所といった水回り付近の床下や土台です

ヤマトシロアリは侵食した木材の中に巣をつくり、イエシロアリは侵食している場所の近くの土中に巣の中継地点である分巣をつくります

さらに、イエシロアリは光に引き寄せられる習性があり、屋外で群飛した羽アリが侵入している可能性があるため、建物内部に巣があるとは限りません。

フローリングや壁、柱の表面にある小さな穴の周辺で少数ずつ羽アリが出てきた場合は、アメリカカンザイシロアリやダイコクシロアリの可能性が高いと考えられます

アメリカカンザイシロアリやダイコクシロアリは乾燥した木材を好んで、そこに巣をつくるためです。床や壁、家具に直径2〜3mmの丸い穴をあけ、穴の周辺に米俵型の砂状の糞粒が落ちていたら要注意です。

シロアリのふん

一方で、窓やサッシ、照明付近や屋外で羽アリが見つかった場合は、シロアリとクロアリどちらの可能性もあります。

シロアリの羽アリと間違われやすい羽虫との見分け方

シロアリの羽アリは、種類によって見た目が異なり、似ている虫もそれぞれです。

ここからは、シロアリの種類ごとに似ている羽虫を紹介します。それぞれの羽虫とシロアリの羽アリとの見た目の違いも解説しますので、見分ける参考にしてください。

ヤマトシロアリの羽アリと間違われやすい羽虫

ヤマトシロアリの羽アリと似ている羽虫

  • クロバネキノコバエ
  • ノシメマダラメイガ

ヤマトシロアリの羽アリは、「クロバネキノコバエ」や「ノシメマダラメイガ」と間違われやすいです。それぞれの羽虫について、見た目や発生の特徴について解説します。

ヤマトシロアリは、体長約4〜5mmの小型で黒褐色であり、群飛は4月下旬〜5月の日中です。

クロバネキノコバエは、体が黒色で、梅雨〜夏に群れで飛びます。最大の違いは体長で、クロバネキノコバエは1〜2mmとシロアリ(4〜5mm)の半分以下しかありません

また飛び方も異なり、クロバネキノコバエはフワフワと漂うように飛ぶのに対し、ヤマトシロアリの羽アリは直線的に飛びます。

発生時期も、ヤマトシロアリが4〜5月の午前中に限定されているのに対し、クロバネキノコバエは通年(とくに梅雨〜夏)に発生するという違いがあります。

室内の観葉植物の鉢植え付近で発生している場合は、クロバネキノコバエの可能性が高いです。

一方、ノシメマダラメイガは羽を閉じると細長くなり、その姿がヤマトシロアリに間違われやすいです。

見分けるには羽を確認しましょう。ノシメマダラメイガの羽には鱗粉があり触れると指に粉がつきますが、ヤマトシロアリの羽には鱗粉がありません。

また羽の形も異なり、ノシメマダラメイガは三角形に近い不透明な羽ですが、ヤマトシロアリの羽は細長い楕円形で半透明です

発生場所もヤマトシロアリと異なり、米びつや小麦粉など穀物や食品棚付近で見つかった虫はノシメマダラメイガの可能性が高くなります。

イエシロアリ、ダイコクシロアリの羽アリと間違われやすい羽虫

イエシロアリ、ダイコクシロアリの羽アリと似ている羽虫

  • カゲロウ
  • チャタテムシ

イエシロアリとダイコクシロアリの羽アリは、「カゲロウ」や「チャタテムシ」と間違われやすいです。それぞれの羽虫の見た目や発生の特徴について解説します。

イエシロアリとダイコクシロアリの羽アリは黄褐色で体長は約7〜10mm、走光性があり、夜間に群飛する点が特徴です。

カゲロウは淡黄色〜褐色の細長い体と大きな羽が夜間の照明に集まるため、イエシロアリやダイコクシロアリの羽アリと群飛の様子が似ています。

見分けるには、腹部末端の形状を確認しましょう。カゲロウには2〜3本の長い尾(尾毛:びもう)がありますが、シロアリに尾毛はありません

羽の畳み方にも特徴があり、カゲロウは地面に降りると羽を背中に縦に折り立てますが、シロアリは羽を腹部に沿って水平に寝かせます。

さらにシロアリの羽は極めて落ちやすく、降り立つと即座に羽を自ら切り落とすため、着地後に羽のない個体になる点でも区別できます。

また、カゲロウは河川・水田付近に生息地が偏るため、近くに水辺があると混同されがちです。

一方、チャタテムシは白色〜淡褐色の半透明な小さな虫です。イエシロアリやダイコクシロアリの羽アリと見分けるには大きさを確認しましょう。

チャタテムシは1〜2mmと、イエシロアリやダイコクシロアリの羽アリよりも非常に小さい虫です。

また、チャタテムシは畳や古書、壁紙の表面を素早く歩き回りますが、シロアリは光を嫌い、巣や木材の中から出ることはほとんどありません

シロアリがもたらす被害はクロアリよりも深刻

クロアリは住宅に直接的な被害をもたらすことはほとんどありませんが、シロアリは木材を侵食するため、住宅に大きなダメージを与えます。

住宅の耐久度が低下するのはもちろん、修繕やリフォーム費用がかかる場合も少なくありません。発見が遅れるほど被害が深刻化し、最悪の場合は命に関わることもあります。シロアリ被害の深刻さを知っておきましょう。

住宅の耐久度低下

倒壊した住宅

シロアリの被害は外側からは見えにくいですが、木材の内部を食い荒らしながら巣を拡大していきます。

柱や土台、梁(はり)などが侵食されるうえ、シロアリ自体が一般的な虫と比べると寿命が長いため、放置するほど住宅全体の耐久性や耐震性は著しく低下します

野外でシロアリに木材を侵食させた強度試験では、断面が16%減少した場合、圧縮強度と曲げ強度は約半分にまで低下しました。

実際に、1995年の阪神淡路大震災で全壊した建物のうちの多くがシロアリ被害にあっていたことが分かっています。

淡路大震災_出典_消防防災博物館

出典:平成7年阪神・淡路大震災|消防防災博物館

2016年の熊本地震で倒壊した建物のうち、シロアリによる侵食が被害要因だったものもあったと、国交省の調査で判明しています。

熊本地震_出典_毎日新聞

出典:熊本地震立ち入り危険建物が3分の1以上|毎日新聞

シロアリの被害は木材の内部で進むため、深刻さが分かりにくいですが、耐震性を低下させる場合があるため、シロアリを見つけたら専門家による床下点検が不可欠です。

修繕・リフォーム費用がかかる

シロアリ被害を放置した場合、駆除費用だけでなく、侵食された構造材の補修・リフォーム費用がかかります

施工内容としては被害カ所の補修・補強がメインで、建て替えまで必要なケースはほとんどありません。補修費用は、概ね以下の通りです。

補修場所(1カ所あたり) 相場
床下の補強(腐食した木材の交換など) 20~50万円程度
柱の補強 10~50万円程度
床材の張り替え 100〜200万円程度
柱の交換 100~200万円程度
建物基礎部分の補強 200万円以上
屋根や梁の修繕 200万円以上

シロアリ被害が比較的軽微なうちに駆除や対策をしておけば、大規模な修繕やリフォームをせずに済みます

早期発見・早期対処がいかに重要かは、費用面からも明らかです。シロアリを発見した段階での専門家への相談が、結果的にトータルのコストを抑えることにつながります。

シロアリの羽アリを発見したときの対処法

シロアリの羽アリを発見したら、正しい初動対応をとりましょう。誤った対処をすると、被害が広がる恐れがあります。応急処置後は、速やかに駆除業者へ相談してください。

室内でシロアリの羽アリを発見したときの対応と応急処置

シロアリの羽アリを発見したら掃除機で吸って応急処置をする

室内でシロアリの羽アリを発見したら、まずは発生の様子を記録して、応急処置として掃除機で吸引しましょう。

発生場所の記録

羽アリを発見したら、姿や場所を、スマートフォンなどで撮影しておきましょう

発生した場所とシロアリの写真、発生日時も記録できるため、後に駆除業者に相談する際に役立ちます。もし、慌てて撮影をし忘れてしまったら、できる限り羽アリの見た目や発見場所などをメモに残しておきましょう

掃除機で吸引

発生の様子を撮影したら、掃除機で吸引してください。シロアリは非常に弱い生き物です。掃除機で吸ってしまえば、風圧でほぼ確実に死にます

吸引後は、万が一生き残ってしまった場合も考慮して、掃除機の内容物をビニール袋に入れて、口をしっかり締めて捨てましょう。

また、掃除機の使用が難しい場所であれば、粘着テープや粘着シートを使用するのも有効です。シロアリは皮膚呼吸をするため、貼り付けてしまえば呼吸ができずほぼ死んでしまいます。

なお、掃除機やテープでの対処はあくまで応急処置です。室内に出てきた一部の個体を除去するだけで、巣そのものの駆除にはなりません室内の羽アリの処理だけで終わらず、駆除業者へ相談してください。

シロアリの羽アリ発見時にやってはいけないNG行動

シロアリの羽アリを発見して殺虫スプレーを使用するのはNG

シロアリの羽アリを発見したときに、やってはいけない行動は2つです。

  • 殺虫スプレーの使用
  • 蟻道を壊す

市販の殺虫スプレーはその場にいる羽アリに効果があったとしても、巣の中のシロアリには届きません。

むしろ、殺虫スプレーの強い刺激を受けたことで、大本となる巣が危険を察知して、住宅の奥に潜ってしまう可能性があるため、使わないでください

また、蟻道を発見しても壊してはいけません。シロアリが危険を察知して別の場所から新たに蟻道をつくるだけです。

羽アリがシロアリの可能性がある場合は無料点検の活用がおすすめ

室内に羽アリが発生した場合、床下や柱などですでに侵食が進んでいるかもしれません。

シロアリ被害を放置すると、見た目に変化がなくても柱や土台の内側が空洞化し、住宅の耐震性が低下します。

大きな地震が発生した際に、シロアリ被害が原因で建物の倒壊に至るケースも報告されています。

少しでもシロアリの疑いがある場合は、早めに駆除業者への無料点検を依頼しましょう早期発見であれば駆除・予防工事の費用を大幅に抑えられる可能性が高くなります。

まとめ

「羽アリ」とは、シロアリやクロアリのうち羽をもつ個体です。もし、正体がシロアリだった場合、住宅がすでに被害にあっている可能性があり、早めの対処が必要です。

シロアリの羽アリは「胴体のくびれがない」「触角がまっすぐで数珠状」「前後の羽がほぼ同じ大きさ」の3点で判別できますまた、発生時期や場所でもある程度判断が可能です。

発見したら、様子を記録してから掃除機で吸い取りましょう。ただし、応急処置でしかないため、速やかに専門業者へ連絡してください

シロアリお助け本舗では、無料で調査をおこなっています。シロアリ被害は放置するほど修繕費用が膨らみ、耐震強度も低下します。少しでも怪しいと思ったら、まずはご相談ください。

※1 一部エリア、再発保証が付いている場合のみ。発生箇所と同一の場所、シロアリの種類も同じ場合のみ適用。
※2 対応エリア・加盟店・現場状況などにより記載の通りには対応できない場合があります。
※3 面積が66㎡未満の場合は一律80,000円(税込み)になります。ヤマトシロアリに限ります(カンザイシロアリなど他のシロアリは別途見積り)。
※4 使用する薬剤は加盟店ごとに異なります。特殊な薬剤・油剤は別途見積りとなります。

  • この記事を書いた人

シロアリお助け本舗編集部

シロアリお助け本舗編集部は、
生活を脅かすシロアリの情報を発信する専門チームです。

「シロアリ被害をなくしたい」

現場で得た知識や経験を活かし、
専門家から寄せられた意見も参考にしながら、
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