庭に敷くとおしゃれな雰囲気を演出できることから人気のウッドチップ。見た目がいいだけでなく、雑草対策や泥はね防止など、さまざまなメリットがある便利なガーデニング資材です。
しかし「ウッドチップを敷くとシロアリが湧くのでは?」と不安な方も多いのではないでしょうか。実際に、ウッドチップ周辺でシロアリを発見したという事例も報告されています。
この記事では、ウッドチップがシロアリ被害にあう可能性について詳しく解説。さらに、シロアリ被害を防ぐための予防方法もあわせて紹介します。
このような方におすすめ
- ウッドチップを敷くことによるシロアリのリスクが知りたい方
- ウッドチップを敷く際にできるシロアリ予防の方法が知りたい方
- ウッドチップにシロアリが発生してしまった場合の対処法が知りたい方
安心してガーデニングを楽しむため、ぜひ参考にしてください。


Contents
ウッドチップはシロアリの餌になる
まずはシロアリがウッドチップを餌にする理由と、棲みつく可能性について解説します。
シロアリはウッドチップを餌にするが巣はつくらない

ウッドチップの主成分であるセルロースは植物の細胞壁を構成する物質であると同時に、シロアリにとって重要な栄養源です。そのため、ウッドチップを庭などに敷いている場合、シロアリの被害にあう可能性があります。
しかし、シロアリがウッドチップ自体に棲みつくことはありません。シロアリは木の内部にトンネルや空洞を掘って巣をつくります。
巣の材料となる木材には一定の体積と厚みが必要で、ウッドチップのような薄さ数mm、大きさ数cm角程度の小さな木片では巣をつくれません。
また、シロアリは日の当たらない暗く湿った場所に巣をつくる特徴があります。それに対してウッドチップは日当たりのいい庭の表面に敷かれることが多く、シロアリが巣をつくる環境として適していません。
ただし、ウッドチップの周辺に巣作りに適した木材があると、シロアリが棲みつく可能性があります。木製の足場やフェンスを設置している場合は、注意が必要です。
シロアリはセルロースをエネルギーに変える

日本で主要な害虫とされているシロアリは、ヤマトシロアリ、イエシロアリ、アメリカカンザイシロアリ、ダイコクシロアリの4種類です。
いずれの種類も、木材に含まれるセルロースとヘミセルロースを栄養源にしています。両成分は木材の細胞壁の主要成分で、セルロースは約50%、ヘミセルロースは約20%含まれています。
シロアリの体内に取り込まれた木材片は、唾液と混じり合いながら腸の筋肉組織の作用によって0.01~0.1mm程度にまで細かくすりつぶされ、シロアリ自身の分泌する分解酵素の作用を受けながら体内に吸収されます。
シロアリの腸内には微生物や細菌が数万〜数百万個も共生しており、木材に含まれるセルロースを酢酸に分解しエネルギー源に変えています。
シロアリは何を餌にするのか
つづいて、シロアリの主な餌と苦手なものについて解説します。
シロアリが餌にするもの
シロアリが木材を食べることはよく知られています。しかし、木材やウッドチップはシロアリが食べる餌の一部であり、セルロースが含まれるものであれば木材でなくてもシロアリの餌になります。
シロアリが食べる餌の例は次の通りです。
| 木材 | 住宅の柱・梁・床材などの構造材 |
| 紙類 | 段ボール・新聞紙・本・雑誌・壁紙 |
| 植物材料 | 畳(い草) |
実は、どの家にもある段ボールもシロアリの餌になるため、注意しなければなりません。
シロアリが苦手なもの
シロアリは基本的に木材を餌としています。しかし、すべての木材を食べるわけではなく、例外もあります。
シロアリは、テルペン類と呼ばれる揮発性の精油成分が苦手です。防蟻効果があり、テルペン類を多く含む樹種は建築材料として広く用いられてきました。
テルペン類を多く含む樹種の代表的な例は以下の通りです。
| 木材の種類 | 含まれる成分 |
| ヒバ | ヒノキチオール、β-ドラブリンなど |
| ヒノキ | ヒノキオール、α-カジノール、ピネンなど |
| スギ | δ-カジネンなど |
| ローズウッド(シタン) | リナロール、α-テルピネオールなど |
| イヌマキ | ジベレリン、スチレンなど |
ただし、これらの樹種であっても辺材部分に耐蟻成分は含まれません。そのため、辺材部分はシロアリの被害にあう可能性があります。

シロアリは、金属やガラス、プラスチック、コンクリートなど、木材以外のものは基本的には食べません。
ただし、最近の研究で、自分の行動範囲にある物質は食物と認識していなくても大顎で削る習性が明らかになりました。
とくに、ポリスチレンやポリウレタンなど、断熱材として使われる材料が被害にあうことが増えていることから、施工主に対して施工方法や施工可能材料が規定されています。
庭にウッドチップを敷くメリットとデメリット
庭にウッドチップを敷くのにはさまざまなメリットがある一方で、デメリットもあります。それぞれ、詳しく紹介します。
ウッドチップを敷くメリット
ウッドチップを敷くメリットには、次のようなものがあります。
ウッドチップを敷くメリット
- 雑草防止
- 泥はね防止
- 景観の向上
- 土壌の保温
- 殺菌・防虫
雑草防止:ウッドチップを敷くことで地面に日光が当たらなくなるため、雑草の発芽や成長を抑制できます。
泥はね防止:ウッドチップを敷くと土壌表面が覆われることで、雨が降ったときに泥水が吹き上がりにくくなるため、泥はね防止に役立ちます。
景観の向上:自然な木の色合いは温かみのある雰囲気を演出し、景観を向上させます。
土壌の保温:木は熱を伝えにくい性質があるため、夏は極端な温度上昇を抑え、冬は凍結を防げます。
殺菌・防虫:スギやヒノキなど特定の木を原料とするウッドチップにはフィトンチッドと呼ばれる天然成分が含まれ、消臭・芳香・殺菌・防腐・防虫などに役立ちます。
ウッドチップを敷くデメリット
ウッドチップには次のようなデメリットもあります。
ウッドチップを敷くデメリット
- 害虫の発生
- カビやコケの発生
害虫の発生:ウッドチップを敷くと土壌の湿気が増すため、さまざまな害虫の発生リスクが高まります。
カビやコケの発生:湿気によりウッドチップ表面にカビやコケが発生する可能性があります。
シロアリ以外にウッドチップが原因で庭に発生する虫
ウッドチップが原因で湧く害虫はシロアリだけではありません。シロアリ以外の害虫についても解説します。
ダンゴムシ

湿気が多くジメジメした環境で発生しやすいのがダンゴムシです。体の色は黒もしくは灰色で、1cm程度の大きさの虫です。
とくに湿気がこもりやすいウッドチップの下層で繁殖し、チップを食い荒らして景観を悪くし、雑草防止効果を弱めます。
ダンゴムシの発生を避けるには、防草シートを併用する、定期的にウッドチップをかき混ぜて乾燥させる、ダンゴムシの餌になる落ち葉や枯れ葉・枯れ草をこまめに取り除くといった対策が有効です。
ナメクジ

ウッドチップ周辺の植物を夜間に食害するのがナメクジです。体の色は茶色っぽく背中に2〜3本の縞模様があります。体長は4〜7センチ程度です。
夜行性のため、日中は陽のあたらない湿度が高い場所に生息しています。植木鉢や庭石・落ち葉の下などが住処になっていることが多く、ウッドチップの下もナメクジが発生しやすい場所です。
発生を避けるには、ウッドチップを定期的にかき混ぜて乾燥させるほか、ナメクジが苦手とする木酢液をチップに染み込ませる、硬く虫がつきにくい「バークチップ」を使うといった対策が効果的です。
バークチップについては後ほど詳しく解説します。
アリ

アリはウッドチップの下の湿った環境や隙間を巣づくりに利用します。体の色は黒色や茶色・赤茶色など種類によって異なり、大きさは2mm〜15mm程度です。
巣ができると大量のアリが周囲に発生するようになり、景観を損ねます。また、朽ちかけたウッドチップを巣材として運び去り、本来の雑草防止効果や保温効果が低下するケースもあります。
完全に発生させないことは難しいものの、殺虫剤や忌避剤を使用することである程度の予防が可能です。
シロアリを寄せ付けないウッドチップの選び方
シロアリを寄せ付けないための、ウッドチップの選び方を解説します。
シロアリが嫌う材質のウッドチップを選ぶ
シロアリが嫌う材質のウッドチップを使うことで被害を避けられる可能性があります。
防虫効果のある建築資材として使われるヒバ・ヒノキ・スギなどの木材は、テルペン類と呼ばれるシロアリが嫌う成分を出します。また、硬くて囓られにくい点も、シロアリを寄せ付けない理由の一つです。
逆に、アカマツやクロマツ・モミ・ヤナギ・ブナなどは柔らかく囓られやすい木材であるため、避けた方が無難です。
樹皮を原料にしたバークチップを選ぶ

ウッドチップの代替として注目されているのがバークチップです。
木の幹全体を粉砕した柔らかいウッドチップに対して、バークチップは樹皮のみを粉砕してつくられます。硬いため、シロアリに囓られにくい傾向があります。
また、硬い樹皮でできているバークチップはウッドチップに比べて朽ちるのに時間がかかるため、耐用年数が長い点もメリットです。
ただし、硬く丈夫で耐用年数が長い分、バークチップの方が割高です。
| ウッドチップ(50L) | バークチップ(50L) |
| 2,000〜4,000円 | 4,000円〜5,000円 |
クルミの殻、砂利、レンガチップなど別素材も検討する

シロアリ被害が気になる場合には、ウッドチップ以外の敷物を検討するのもいいでしょう。
セルロースを含まない敷物であれば、シロアリに囓られずにすみます。代表的な例としてはクルミの殻・砂利・レンガチップなどがあり、いずれもガーデニング用品として販売されています。
ただし、ウッドチップを使う場合と景観が変わるため、理想の状態をつくれるかどうか、シロアリの対策も含めて導入前に検討してください。
シロアリを予防しながらウッドチップを庭に敷く方法
シロアリを予防しながらウッドチップを庭に敷く方法
- 日当たりのよい場所を選ぶ
- ウッドチップの下に防草シートを敷く
- ウッドチップの近くにベイト剤を設置する
日当たりのよい場所を選ぶ
シロアリは湿気を好みます。乾燥を維持するために、日当たりのよい場所を選んでウッドチップを敷きましょう。水はけのよい環境を選ぶことも効果的です。
日陰ができている場合は、長い雑草や庭木・廃材などを整理して庭全体の日当たりを改善するのも有効です。
日当たりの悪い場所は、カビやコケが生えるなどシロアリ以外の問題も発生しやすくなります。
ウッドチップの下に防草シートを敷く

土の上に直接ウッドチップを敷くのではなく、防草シートを使うのもおすすめです。
防草シートとは、光を遮ることで雑草の発生を抑えるためのシートです。防草シートを敷くことで地面と木材が切り離され、シロアリに到達されるリスクを下げられます。
さらに、シロアリだけでなく他の害虫の発生を防ぐとともに、メンテナンスの頻度を減らせる点もメリットです。
ただし、防草シートを敷く前に、草を刈る、落ち葉を片付ける、土をしっかり乾燥させるなどの準備をしなければなりません。準備を怠ると、防草シートの下にシロアリの好む環境が生まれ、逆にシロアリを寄せ付けてしまいます。
ウッドチップの近くにベイト剤を設置する
ウッドチップを敷く場合、近くにベイト剤を設置するのもよいでしょう。ベイト剤とは、殺虫成分を混ぜた毒餌のことで、シロアリの巣そのものの根絶を目的とした薬剤です。
ウッドチップを敷いた場所の近くにベイト剤を埋めておくと、仮に近くにシロアリの巣があった場合でも、巣ごと駆除できます。
ベイト剤の薬剤は地中に染み出さず土壌汚染の心配は不要なため、小さなお子さまやペットのいる家庭でも安心して使用できます。
ベイト剤を使ったシロアリ駆除について詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
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シロアリ被害にあいにくいウッドチップ3選
シロアリ被害にあいにくいウッドチップを3つ紹介します。
| 商品名 | 販売会社 | 特徴 |
| ひのきウッドチップ | 島田小割製材所 | ・シロアリが嫌うヒノキを使用
・新鮮なヒノキの香りを楽しめる |
| 青森ひばウッドチップ | 青森ひばショップ「イアモク」年輪 | ・シロアリが嫌う青森ヒバを使用
・ダニやゴキブリなどの害虫も避けられる |
| 【高品質】業務用バークチップ | 加八商店(カハチヤ) | ・木をまるごと使ったウッドチップに比べ硬い
・小さいお子さんやペットがいる家庭でも使いやすい |
ひのきウッドチップ

ウッドチップ専門店 by 島田小割製材所|ひのきウッドチップ 100リットル
| 商品名 | ひのきウッドチップ 100リットル |
| 販売会社 | 島田小割製材所 |
| 材質 | ヒノキ |
シロアリが嫌う木材であるヒノキを使ったウッドチップです。手作業で選別されており、木材の中心部分を多く含むよう加工することで、新鮮なヒノキの香りを楽しめます。
販売開始から9年間、一度もシロアリの発生報告がない点も魅力です。
青森ひばウッドチップ

| 商品名 | 青森ひばウッドチップ |
| 販売会社 | 青森ひばショップ「イアモク」年輪 |
| 材質 | 青森ヒバ |
シロアリが嫌う青森ヒバを使ったウッドチップです。高い防虫効果が魅力で、シロアリだけでなくダニやゴキブリなどの害虫も避けられます。
硬い素材で長もちしやすいウッドチップでもあります。
【高品質】業務用バークチップ

| 商品名 | 【高品質】業務用バークチップ |
| 販売会社 | 加八商店(カハチヤ) |
| 材質 | タイワンアカマツ樹皮 |
木の皮だけを使ったバークチップで、木をまるごと使ったウッドチップに比べて硬いため、シロアリが嫌います。粒は大きいものの、怪我をしにくいよう角は丸く加工されています。
防腐剤や防虫剤・薬品等が使用されていないため、小さいお子さんやペットがいる家庭でも使いやすいでしょう。
ウッドチップのシロアリ被害を見つける方法
ウッドチップのシロアリ被害を放置すると、やがて家屋の床や柱にまで被害が拡大する可能性もあります。シロアリを早期に発見する方法を解説しますので、参考にしてください。
ウッドチップに異常な劣化がないか

シロアリ被害にあったウッドチップには、急激な劣化が発生します。通常、ウッドチップは1〜2年ほどで徐々に劣化して土に還ります。
しかし、シロアリ被害にあうと数ヶ月で急に劣化が進み、ボロボロになってしまうのです。
とくに、下層部分のウッドチップが粉々になっている場合には要注意です。また、ウッドチップの表面や断面に、木の繊維に沿って削られたような跡や小さな穴が空いている場合にも、シロアリの食害を疑った方がいいでしょう。
シロアリ被害にあった木材の場合、春から夏にかけて育つ比較的柔らかい早材と呼ばれる部分が同心円状に食い荒らされ、年輪と直角に切断した断面は薄紙を重ねたような食われ方をします。
ウッドチップの場合も同様のため、シロアリ被害を疑う場合には断面部分に注目してみてください。
周囲に蟻道はないか

シロアリの発生を疑う場合、周囲に蟻道(ぎどう)がないかどうかも確認しておきましょう。蟻道とは、シロアリが土や木くず、排泄物などを混ぜ合わせてつくる半円筒状のトンネルのことです。
餌となる木材や水場と巣とをつなぐようにつくられ、シロアリはこの中を移動します。蟻道の長さは餌を求める距離によって決まり、長いものでは100メートルに及ぶこともあります。
蟻道を見つけた場合は近くにシロアリが発生している可能性が高いため、周囲を確認してみてください。
周辺に透明な羽の破片が落ちていないか

ウッドチップ周辺に透明な羽の破片が落ちていないかどうか確認しましょう。
シロアリは巣がいっぱいになると、大量の羽アリが巣から一斉に飛び立ち新しい巣をつくる「群飛」と呼ばれる行動を取ります。
飛んできたシロアリの羽アリは、着地すると自ら羽を落とし、近くで巣をつくり始めます。複数の羽らしきものが散乱している場合は、他の場所からシロアリが飛んできた可能性があるため、注意して周囲を観察してみてください。
被害箇所や蟻道、巣が見つからなくても、近くにシロアリがいる可能性があるため、専門業者に診断してもらうのがおすすめです。


シロアリは住宅に深刻な被害をもたらす

シロアリはウッドチップだけでなく、住宅そのものに大きな被害をもたらします。見かけた場合には駆除しておかないと、安全性の面でも経済的な面でも大きなリスクとなります。
シロアリ被害がもたらす建物の耐久度低下
シロアリによる建物被害は深刻な問題で、食害された木材の耐力は大幅に低下します。
野外でシロアリに食害された実大材の強度試験では、断面が16%減少した木材における圧縮強度と曲げ強度は、約半分にまで低下しました。つまり、肉眼で見える食害度よりも強度の低下は激しいことがわかります。
建物に使っている木材の強度が下がると、建物全体の耐震性が低下するため、注意しなければなりません。
1995年に起きた阪神大震災の調査では、全壊した建物のうち多くがシロアリ被害にあっていたことがわかっています。
さらに、2016年の熊本地震でも、倒壊した建物のなかにはシロアリ被害が原因だったものもあると判明しています。
シロアリによって耐久度が低下した建物は、早急に対処しなければ命に関わる問題となる可能性があります。
修繕・リフォーム費用がかかる
シロアリ被害が発生した場合には、修繕やリフォームをおこなわなければなりません。
建て替えまで必要なケースはほとんどなく、多くの場合は被害箇所の補修・補強がメインとなります。修繕やリフォームにかかる費用は被害内容によって異なり、相場はおおむね以下の通りです。
| 補修場所(1箇所あたり) | 相場 |
| 床下の補強(腐食した木材の交換など) | 20~50万円程度 |
| 柱の補強 | 10~50万円程度 |
| 床材の張り替え | 100〜200万円程度 |
| 柱の交換 | 100~200万円程度 |
| 建物基礎部分の補強 | 200万円以上 |
| 屋根や梁の修繕 | 200万円以上 |
シロアリ被害が比較的軽微なうちに駆除や対策をしておくと、大規模な修繕やリフォームが不要になるため、結果的にトータルの支出を抑えられる可能性があります。
ウッドチップ周辺にシロアリを発見したときの対処法
シロアリによる被害を発見した場合、被害にあったウッドチップを処分するだけでは不十分です。どのような対処をおこなうべきか、具体的な方法について解説します。
発生場所の記録
まずは、発生場所の記録を取りましょう。後で専門業者に相談する際の重要な資料となるため、スマートフォンなどで発生場所とシロアリの写真を撮影してください。
シロアリを室内や敷地内で発見した場合、他の場所が被害にあっている可能性が高いため、駆除業者に依頼するのがおすすめです。シロアリの被害が発生しているかどうか、診断だけであれば無料でできるため、ぜひ利用してください。


ウッドチップを厳重に袋に詰めて捨てる
記録を取り終えたら、被害にあったウッドチップを袋に入れ、口をキツく縛ってから処分しましょう。
被害にあっていないウッドチップも同時に処分することをおすすめします。近くに巣がある可能性が高く、時間が経つと同じように被害にあう可能性があるからです。
付近を掃除機で吸引
防草シートの上などに出てきているシロアリは、掃除機で吸ってしまうのがもっとも手っ取り早い駆除方法です。
シロアリは弱い生き物であるため、掃除機で吸い込めばほぼ確実に死にます。万が一生き残った場合に備えて、吸い込んだ後はゴミ袋の口をしっかりと閉めて捨ててください。
掃除機が使えない場所では、粘着テープや粘着シートを使用しても駆除できます。
シロアリ発見時にやってはいけないNG行動
シロアリ発見時には、やってはいけないNG行動もあります。
スプレーなど市販の駆除剤は、根本的な解決にはならないため注意して使用しましょう。自力で対処する場合、むやみに殺虫スプレーをかけるのはよくありません。
殺虫スプレーのような強い刺激を与えると、大本となるコロニーが危険を察知し、さらに家の奥に潜ってしまう可能性があります。
また、周辺に蟻道を発見した際も、慌てて壊すのは避けてください。危険を察知したシロアリは、別の場所から新たな蟻道をつくります。被害が拡散し、駆除がより困難になるため、蟻道は壊さず専門家に駆除を依頼しましょう。
巣ごと根絶する方法
巣ごと根絶する方法として代表的なやり方にはバリア工法とベイト工法があります。DIYも可能ですが、プロの業者に依頼した方が効果は確実です。
バリア工法は、家の床下にシロアリ駆除・予防のための薬剤をまんべんなく散布する施工法です。すでに地中に侵入しているシロアリを駆除すると同時に、新しいシロアリが侵入できないバリアの層をつくります。

詳細はこちらの記事で解説していますので、ぜひご覧ください。
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ベイト工法とは、地中にベイト剤と呼ばれる毒餌を仕込み、それをシロアリに持ち帰らせることで巣そのものの根絶を狙う駆除の方法です。床下がないなどの理由で、バリア工法が使えない場合によく施工されます。

ベイト工法の詳細についてはこちらの記事で解説していますので、ぜひご覧ください。
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専門的な対応が必要かどうかは、診断を受けてみないとわからないことも少なくありません。専門的な対策を検討するのであれば、一度無料で診断を受けてみましょう。
まとめ
ウッドチップのシロアリ被害を防ぐには、日当たりのよい場所を選ぶ、防草シートを敷く、ベイト剤を設置するなどの対策が有効です。正しいシロアリ対策を実施し、ガーデニングを楽しみましょう。
すでにシロアリを発見した場合や、シロアリ被害に思い当たることがあるときは、庭も含めた家全体をなるべく早く診断し、被害を最小限に抑える必要があります。
シロアリお助け本舗では無料診断を実施していますので、不安を感じる方はぜひ利用してください。









