自宅の床下や柱の近くで小さな虫を見かけたり、床のきしみが気になったりして「もしかしてシロアリかも?」と不安に感じていませんか。
日本の住宅に被害をもたらすシロアリのうち、90%以上は「ヤマトシロアリ」と「イエシロアリ」の2種類です。
見た目が似ているため、見分けるのは非常に難しいですが、実は両種は巣の規模や被害の大きさがまったく異なり、対応が遅れた場合の修繕費にも大きな差が出ます。
この記事では、ヤマトシロアリとイエシロアリの違いを外見・巣・蟻道・被害範囲・駆除方法・費用まで比較し、自宅に潜むシロアリの種類を判定する見分け方を解説します。


このような方におすすめ
- 自宅でシロアリらしき虫を見つけたが、種類がわからない方
- ヤマトシロアリとイエシロアリの違いや危険度を知りたい方
- シロアリの種類に応じた駆除方法と費用相場を把握したい方
Contents
ヤマトシロアリ・イエシロアリは日本国内シロアリ被害の9割以上を占める

日本国内に生息するシロアリは24種類でそのうち、住宅に被害を与えるのは「ヤマトシロアリ」「イエシロアリ」「アメリカカンザイシロアリ」「ダイコクシロアリ」の4種類です。
とりわけヤマトシロアリとイエシロアリの被害が圧倒的に多く、この2種類の違いを正しく理解することが自宅を守るための第一歩になります。
シロアリは「ゴキブリの仲間」でクロアリとはまったく別の生き物

シロアリは名前に「アリ」とつきますが、分類上はゴキブリ目(網翅目)に属しており、ハチ目のクロアリとはまったく別の生き物です。
ヤマトシロアリ(学名:Reticulitermes speratus)もイエシロアリ(学名:Coptotermes formosanus)もミゾガシラシロアリ科に分類されますが、生態や見た目に違いがあるため、属はわかれています。
日本国内シロアリ被害のうち99.7%はヤマトシロアリ・イエシロアリが原因

国土交通省補助事業として実施されたシロアリ被害実態調査によると、日本国内のシロアリ被害のうち約9割がヤマトシロアリによるものと報告されています。
一方、イエシロアリは被害件数こそヤマトシロアリと差があるものの、1件あたりの被害規模が大きく、国際自然保護連合(IUCN)が選定する「世界の侵略的外来種ワースト100」にもリストアップされています。
ヤマトシロアリとイエシロアリの違い|見た目

シロアリは「社会性昆虫」と呼ばれ、巣のなかで多くの個体が役割分担をしながら集団生活を営んでいます。
王や女王を含む「生殖階級」、外敵と戦う「兵蟻(へいぎ)階級」、巣のほぼすべての仕事を担う「職蟻(しょくぎ)階級」の3つの階級が存在します。
ヤマトシロアリとイエシロアリは職アリ(働きアリ)だけだと見た目にほとんど差がありません。しかし、兵アリや羽アリ、女王アリは、見分けがつくほど大きな違いがあります。それぞれの外見的特徴を階級ごとに紹介します。
ヤマトシロアリとイエシロアリの職アリの違い
| ヤマトシロアリ | イエシロアリ | |
| 見た目
職アリ(働きアリ) |
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| 体長 | 3~4mm | 5~6mm |
| 巣に占める割合 | 90〜95% | ヤマトシロアリと同じ |
| 特徴 | ・乳白色の体
・丸い頭部 |
ヤマトシロアリと同じ |
職アリは巣全体の90〜95%を占める、もっとも個体数の多い階級です。餌の採取や運搬、巣とトンネル状の通路である蟻道(ぎどう)の構築、清掃、さらには生殖階級の世話まで幅広い役割を担っています。
外見だけだとヤマトシロアリとイエシロアリに大きな違いはなく、専門家でも見分けるのは困難です。しかし、生態上は大きな違いがあります。
大きな違いは、水を運ぶ能力の有無です。ヤマトシロアリは水分を自力で供給できず、常に湿った環境でしか活動できません。
一方、イエシロアリの職アリは前腸(ぜんちょう)の近くにある唾液嚢(だえきのう)を貯水嚢(ちょすいのう)として活用し、乾燥した場所を湿らせながら侵食範囲を広げることが可能です。
ヤマトシロアリとイエシロアリの兵アリの違い
| ヤマトシロアリ | イエシロアリ | |
| 見た目 | ![]() |
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| 体長 | 3.5~6.0mm | 4.5~6.5mm |
| 巣に占める割合 | 2〜3% | 5~10% |
| 見た目の特徴 | ・頭部は淡褐色で細長い長方形
・頭部の両縁が平行 |
・頭部は褐色で卵形(卵円形)
・頭部が体長の約3分の1の大きさ |
兵アリは外敵から巣を防衛する役割を持つ階級です。ヤマトシロアリとイエシロアリの見た目の違いが顕著に表れるのが、兵アリの頭部の形状です。
ヤマトシロアリの兵アリは頭部が細長い長方形をしており、頭部の両縁が平行になっています。頭部が体全体の約2分の1を占め、左右の大顎(おおあご)が発達しています。性格は臆病で、外敵を前にすると逃げ出す傾向があります。
一方、イエシロアリの兵アリは頭部が卵形をしており、先端に向かってやや細くなります。顎の両側には各2本の剛毛が生えています。
巣に占める割合がヤマトシロアリの2〜3%に対して、イエシロアリは5〜10%と多く、攻撃性も高いです。外敵を攻撃する際に頭部の「額腺(がくせん)」から乳白色の粘着液を放出します。この液体は防御物質であると同時に、巣の仲間に危険を知らせる警報フェロモンの役割も担っています。
なお、イエシロアリの兵アリに噛まれることがあっても、人間の場合は腫れたり感染症にかかったりする心配はありません。
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ヤマトシロアリとイエシロアリの羽アリ(有翅虫)の違い
| ヤマトシロアリ | イエシロアリ | |
| 見た目 | ![]() |
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| 体長 | 4.5~7.5mm | 7.4~9.4mm |
| 巣に占める割合 | 1%程度 | ヤマトシロアリと同じ |
| 見た目の特徴 | ・体色は黒褐色から暗褐色、前胸背板だけが黄色い
・前後の羽がほぼ同じ大きさ |
・体色は黄褐色~淡褐色、翅色は淡黄褐色・半透明
・前後の羽がほぼ同じ大きさ |
羽アリは、巣が成熟した段階で胸部背面に翅芽(しが)を持つ職アリ(ニンフ)が変化した個体です。「群飛(ぐんぴ)」と呼ばれる集団飛行で新たな営巣地を探し、巣の勢力を拡大する役割を持ちます。群飛は、巣がある程度成長したときや、近くの木材を食べ尽くしたときに発生します。
外見の違いとしてわかりやすいのは体色です。ヤマトシロアリの羽アリが黒っぽいのに対し、イエシロアリの羽アリは全体的に茶色・黄褐色をしています。
さらに、イエシロアリの羽アリには走光性(光に引き寄せられる性質)があることも、ヤマトシロアリの羽アリとの大きな違いです。蛍光灯のような青白い光に強く集まる習性があり、夜間に住宅の窓辺に大量の羽アリが発生した場合は、イエシロアリの可能性が高いでしょう。
ヤマトシロアリとイエシロアリの女王アリの違い
| ヤマトシロアリ | イエシロアリ | |
| 見た目 | ![]() |
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| 体長 | 11~15mm | 35~40mm |
| 巣に占める割合 | 1匹以上 | 1匹以上 |
| 一日の産卵数 | 数十個 | 数十~数百個 |
| 見た目の特徴 | ・体色は黒褐色から暗褐色
・腹部は白く、大きく膨らんでいる |
・体色は乳白色~淡黄褐色
・腹部は白く、大きく膨らんでいる |
女王アリの役割は産卵です。ヤマトシロアリの女王アリが1日に数十個の卵を産むのに対し、イエシロアリの女王アリは1日に数十〜数百個を産みます。産卵能力が高い分、イエシロアリの女王アリは腹部がより大きく膨らんでいるのが特徴です。
女王アリは巣内部の「女王室」に位置しており、同心円状に並ぶ小室構造の中心に存在します。巣の奥に潜んでいるため、直接目にする機会はほとんどありませんが、体色の違いで判別が可能です。ヤマトシロアリの女王アリは黒褐色〜暗褐色、イエシロアリの女王アリは乳白色〜淡黄褐色をしています。

ヤマトシロアリとイエシロアリの王アリの違い
| ヤマトシロアリ | イエシロアリ | |
| 見た目 | ![]() |
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| 体長 | 5~7mm | 6~8mm |
| 巣に占める割合 | 1匹 | 1匹 |
| 見た目の特徴 | 体色は黒褐色から暗褐色 | 体色は乳白色~淡黄褐色 |
王アリは生殖を役割とし、女王アリとペアで巣の奥深くに生息しています。基本的に1つの巣に1匹のみ存在し、巣の奥にいるため目にする機会はほぼありません。女王アリと同様に、ヤマトシロアリは黒褐色系、イエシロアリは乳白色〜淡黄褐色と体色に違いがあります。
ヤマトシロアリとイエシロアリの違い|生態
ここからは、ヤマトシロアリとイエシロアリの生態の違いについて解説します。生息地域や巣の構造、被害が発生しやすい場所は、駆除方法を選ぶうえでも重要な情報です。
ヤマトシロアリとイエシロアリの生息地の違い

ヤマトシロアリは、北海道名寄市を北限、トカラ列島を南限とする日本のほぼ全土に生息しています。韓国や中国にも広く分布しており、比較的寒さに強いのが特徴です。東北地方や北海道の一部でも活動が確認されており、分布エリアが広いことが、被害件数の多さに直結しています。
近年は地球温暖化の影響により、生息北限がさらに北上している可能性も指摘されています。「この辺りはシロアリ被害がないから大丈夫」と油断せず、全国的に注意が必要です。
一方、イエシロアリは千葉県以西の海岸線に沿った温暖な地域、四国、九州、沖縄、小笠原諸島に分布しています。とくに沖縄、九州、四国、瀬戸内地方での生息が多く確認されています。建物被害の北限は茨城県結城市です。
東日本での生息地は限られており、神奈川県・千葉県・東京都の海岸線沿いなど比較的暖かい場所に限定されます。
ヤマトシロアリに比べると分布範囲は狭いものの、温暖化や住宅性能の向上により、生息域が拡大する可能性があります。
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ヤマトシロアリとイエシロアリの巣の違い

ヤマトシロアリの巣は数千匹〜数万匹規模であるのに対し、イエシロアリの巣は数十万〜100万匹以上と桁違いの規模になります。
2種類の最大の違いは、固定の巣をつくるかどうかです。ヤマトシロアリは固定の巣をつくらず、餌がなくなったり環境が悪化したりすると巣ごと別の場所へ移動します。
水を運ぶ能力がないため、湿気のある場所に営巣する必要があり、浴室や玄関周りの木材、庭の朽ち木、床下の土中といった湿度の高い場所に巣をつくるのが一般的です。
一方、イエシロアリは地中に「本巣」と呼ばれる巨大な巣をつくります。さらに、本巣と餌のある場所とのあいだに、経由地となる「分巣」もつくります。
行動範囲が非常に広く、本巣から蟻道を伸ばして半径100mにおよぶ範囲で摂食活動をおこなうため、1軒の住宅だけでなく近隣の数軒を同時に侵食するケースも珍しくありません。

ヤマトシロアリとイエシロアリの被害場所の違い
| ヤマトシロアリの被害にあいやすい場所 | イエシロアリの被害にあいやすい場所 |
|
|
ヤマトシロアリとイエシロアリに共通して、床下・基礎はもっとも被害が発生しやすい場所です。とくに土台や大引き、根太(ねだ)といった構造材が侵食されるケースが多く、基礎と土台の接合部分が狙われやすいです。

床がきしむ、歩くとギシギシ音がするといった症状が現れた場合は、シロアリ被害を疑う必要があります。
浴室・キッチンなど水回りも共通して狙われる箇所です。ヤマトシロアリもイエシロアリも活動に水分を必要とするため、水分が豊富な場所に集まりやすいからです。

玄関を頻繁に水洗いする習慣がある住宅では、土間コンクリートの継ぎ目から水分が浸透し、シロアリを誘引するケースもあります。
畳も木材と同様に、両方のシロアリからターゲットにされます。

畳の裏側や畳下の床板、和室の柱や敷居への侵食が多いです。とくに使用頻度の低い和室は、換気不足による湿気でシロアリ被害が進行しやすい環境になっている場合があります。
被害場所について、ヤマトシロアリとイエシロアリとで大きな差が出るのは、建物の上階への被害の有無です。ヤマトシロアリは水を運ぶ能力がないため、被害は建物の1階部分にとどまることが多いです。雨漏りや結露がひどいケースに限り、2階まで被害が広がることもあります。
一方、水を運ぶ能力を持つイエシロアリは、乾燥した場所も湿らせながら侵食を進めるため、2階から天井、屋根裏にまで被害がおよびます。

また、壁の中へ被害を及ぼすことも、イエシロアリの特徴です。

壁の中に巣がある場合、その部分が膨らんで見え、触れると暖かく感じます。外壁内部で結露が発生し、壁内の木材が湿気を含んでいる場合、被害にあうリスクがさらに高まります。
さらに、イエシロアリにとって、松やサクラ、スギなどの生きた樹木や切り株も侵食の対象です。樹木を空洞化させて倒木の原因をつくるため、放っておくと事故や怪我のリスクがあります。庭木への被害は建物への侵入の前兆であるケースが多いため注意が必要です。
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イエシロアリとヤマトシロアリの見分け方
イエシロアリとヤマトシロアリの働きアリ(職アリ)は見た目が非常に似ているため、専門家でも区別が難しい場合があります。両種類を見分けるには「兵アリの頭の形」「羽アリの色と発生時期」「蟻道の太さと形状」の3つのポイントが重要です。それぞれ解説します。
見分け方1|兵アリの頭の形で判別する

兵アリは外見に明確な違いがあります。
ヤマトシロアリの兵アリは頭部が細長い長方形(円筒状)で、前後に長い形状をしています。一方、イエシロアリの兵アリは頭部が卵型(涙滴型)で、先端に向かってやや細くなるのが特徴です。
サイズにも差があり、イエシロアリの兵アリのほうがヤマトシロアリよりもひとまわり大きい傾向にあります。
さらに、行動でも判別が可能です。イエシロアリの兵アリは攻撃性が高く、刺激すると噛みついてきたり、乳白色の粘液を分泌したりします。対して、ヤマトシロアリの兵アリは臆病で、外敵を前にすると逃げます。
見分け方2|羽アリの色・発生時期で判別する

羽アリも判別しやすいポイントの一つです。
ヤマトシロアリの羽アリは黒褐色で、4〜5月の雨上がりの昼間(午前10時〜正午頃)に群飛します。イエシロアリの羽アリは黄褐色(茶色っぽい色)で、6〜7月の蒸し暑い夕方〜夜間に群飛します。
| 比較項目 | ヤマトシロアリ | イエシロアリ |
| 体色 | 黒褐色 | 黄褐色(茶色っぽい) |
| 群飛の時期 | 4〜5月 | 6〜7月 |
| 群飛の時間帯 | 昼間(午前10時〜正午頃) | 夕方〜夜間 |
発生時期と時間帯が明確に異なるため、「いつ・何色の羽アリを見たか」という情報だけでも高い精度で判別可能です。さらに、イエシロアリの羽アリには光を好む性質(走光性)があり照明に集まります。玄関灯や街灯に羽アリが集まっている場合、イエシロアリである可能性が高いでしょう。
見分け方3|蟻道の太さと形状で判別する

蟻道(ぎどう)とは、シロアリが土や排泄物を固めてつくるトンネル状の通路のことです。直射日光や乾燥を避けながら移動・水分運搬をおこなうための通路であり、シロアリの存在を示す重要な証拠でもあります。
ヤマトシロアリの蟻道は「細長いひも状」で、幅は5〜10mm程度です。対して、イエシロアリの蟻道は「幅広で太い」形状をしており、幅20mm以上になることもあります。太い蟻道が確認できた場合は、イエシロアリの可能性が高いです。
蟻道が見つかりやすい場所としては、基礎コンクリートの表面、束石(つかいし)周り、配管貫通部が代表的です。これらの箇所を重点的にチェックしましょう。

蟻道を発見しても崩すのは避けてください。蟻道が破壊されるとシロアリは危険を察知して別の場所に移動してしまい、被害箇所の特定や駆除が困難になります。蟻道を見つけたら手を触れずに写真を撮影し、そのまま専門業者に相談をしましょう。
ヤマトシロアリとイエシロアリの駆除方法と費用相場
ヤマトシロアリもイエシロアリも、住宅周辺の土壌から侵入することが多く、基本的には同じ方法で駆除します。代表的な工法は「バリア工法」と「ベイト工法」の2つで、とくにバリア工法はシロアリ駆除の主流で、駆除工事全体の約9割を占めています。

(ROY株式会社 施工実績より作成)
バリア工法

バリア工法は、住宅の床下にシロアリ駆除・予防のための薬剤をまんべんなく散布する施工法です。すでに土中に侵入しているシロアリを駆除すると同時に、新しいシロアリが侵入できない層(バリア)をつくります。
バリア工法の施工費用は、1階の床面積をもとに以下の計算式で求められます。
| (床面積㎡)×(1㎡あたりの単価)=(バリア工法の施工費用) |
1㎡あたりの単価は駆除業者ごとに定められており、平均的な相場は1,000円〜3,000円です。一般的な住宅の床面積別の費用目安は以下のとおりです。
| 床面積 | バリア工法 |
| 20坪 | 99,000~166,000円 |
| 30坪 | 130,000~249,000円 |
| 40坪 | 174,000~332,000円 |
住宅の構造や形状によっても費用は増減するため、上記はあくまで目安としてお考えください。
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ベイト工法

ベイト工法とは、地中にベイト剤と呼ばれる毒餌を仕込み、シロアリに持ち帰らせることで巣そのものの根絶を狙うシロアリ駆除・予防の方法です。
「ベイト(bait)」は「餌」という意味で、そこから名前がつけられました。近年生まれた駆除方法の一つで、日本では平成14年4月に日本シロアリ対策協会が標準工法の一つとして認定しています。
通常のシロアリ駆除が床面積で算出されるのに対し、ベイト工法の料金は建物の外周長で計算されるのが一般的です。さらに、ベイト工法には初回にかかる設置費用と、継続的にかかるメンテナンス費用の2つがあります。相場は以下です。
| 設置費用 | 3,000円〜5,000円/m |
| メンテナンス費用 | 1500円/m(年一回)程度 |
一般的な住宅での費用例は以下のとおりです。
| 坪数 | 設置費用 | メンテナンス費用
(年一回) |
| 20坪(外周30mの場合) | 90,000~150,000円 | 45,000円 |
| 30坪(外周40mの場合) | 120,000~200,000円 | 60,000円 |
| 40坪(外周50mの場合) | 150,000~250,000円 | 75,000円 |
建物外周の長さは、一般的な住宅では「坪数×1.2〜1.5」程度が目安です。支払いのタイミングは業者によって異なり、1か月ごと、1年ごと、5年ごとなどさまざまです。
駐車場や玄関前など敷地の一部がコンクリートで覆われている場合は、コンクリートに穴をあける工事が必要となり、1カ所あたり15,000〜18,000円の追加費用がかかります。
| 工事費用(1箇所) | 15,000円〜18,000円 |

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ヤマトシロアリ・イエシロアリがもたらす被害
シロアリ被害を放置すると、住宅の強度に深刻な影響があり、最悪の場合は倒壊のリスクもあります。ここでは、ヤマトシロアリとイエシロアリが住宅にもたらす被害の大きさを解説します。
建物の耐久度低下

シロアリに侵食された木材は、見た目以上に強度が低下します。野外でシロアリに侵食させた木材の強度試験では、断面が16%減少した木材の圧縮強度と曲げ強度が約半分にまで低下したという結果が出ています。
とくにイエシロアリは被害範囲が広いため、建物全体の強度に影響を及ぼす可能性は高いです。木材の強度低下は建物全体の耐震性に直結し、1995年の阪神淡路大震災や2016年の熊本地震では、全壊した建物の多くにシロアリ被害があったことが明らかになっています。
修繕・リフォーム費用がかかる
シロアリ被害で建て替えに至るケースはまれですが、多くは被害箇所の補修・補強で対応します。ただし、被害が広がるほど費用は高額になるため、早期発見が重要です。
| 補修場所(1箇所あたり) | 相場 |
| 床下の補強(腐食した木材の交換など) | 20~50万円程度 |
| 柱の補強 | 10~50万円程度 |
| 床材の張り替え | 100〜200万円程度 |
| 柱の交換 | 100~200万円程度 |
| 建物基礎部分の補強 | 200万円以上 |
| 屋根や梁の修繕 | 200万円以上 |
シロアリ被害が軽微なうちに駆除・予防をしておけば、大規模な修繕やリフォームが不要になり、結果的にトータルの支出を抑えられます。
ヤマトシロアリ・イエシロアリを発見したときの対処法
自宅でシロアリや羽アリを見つけたとき、慌てずに適切な対処をすることが重要です。やるべきこと、やってはいけない行動をそれぞれ紹介します。
目の前のシロアリを駆除する応急処置
シロアリを発見した場合、まずは慌てずに記録し、その後適切な方法で駆除をしてください。
発生場所の記録
スマートフォンなどで発生場所とシロアリの写真を撮影しておきましょう。後日、専門業者に相談する際の重要な資料になります。
シロアリを室内や敷地内で発見した場合、ほかの場所も被害にあっている可能性が高いため、一刻も早く駆除業者に相談することをおすすめします。無料診断であれば、費用を気にせず相談できるため、積極的に活用しましょう。
付近を掃除機で吸引
地表に出てきているシロアリを処理するもっとも簡単な方法は、掃除機で吸い取ることです。シロアリは弱い生き物で、掃除機で吸えばほぼ確実に死にます。
万が一生き残った場合に備えて、吸い込んだあとはゴミ袋の口をしっかりと閉めてからすぐに捨てましょう。掃除機が使えない場所では、粘着テープや粘着シートでの除去も有効です。
シロアリ発見時にやってはいけないNG行動
市販の殺虫スプレーをむやみに使うのは避けてください。強い刺激を与えると、大もととなる巣が危険を察知し、住宅のさらに奥深くへ潜られる可能性があります。目の前のシロアリは駆除できても、根本的な解決にはつながりません。
ヤマトシロアリとイエシロアリのよくある質問
最後に、ヤマトシロアリとイエシロアリに関してよくいただく質問にお答えします。
ヤマトシロアリとイエシロアリは、どちらが危険ですか?
一件あたりの被害規模で見ると、イエシロアリのほうが危険です。巣の個体数が最大100万匹を超え、建物全体に被害がおよびます。修繕費が高額になるケースも珍しくありません。
ただし、ヤマトシロアリは日本全土に分布しており、被害件数だけ見ると圧倒的に多いです。被害にあう確率で言えば、ヤマトシロアリのほうが危険ともいえます。
マンションでもシロアリ被害はありますか?
あります。とくに1階・2階はシロアリにとって一軒家と変わらない環境です。
鉄筋コンクリート造のマンションでも、内部にはフローリングや間仕切り壁、押し入れなどの木造部分が多く使われており、こうした箇所にシロアリ被害が発生するケースがあります。
自宅のシロアリがどちらの種類か、自分で判断できますか?
ある程度の判断は可能です。
「兵アリの頭の形」「羽アリの色と飛ぶ時期」「蟻道の太さ」の3つのポイントを確認すれば、おおまかな判別ができます。ただし、確定には専門家による調査が必要です。
ヤマトシロアリとイエシロアリで駆除方法は変わりますか?
基本的には同じです。ただし、イエシロアリの被害は住宅全体におよぶ場合があるため、ヤマトシロアリの駆除以上に処置が増える可能性はあります。
具体的には、住宅内の木材に薬剤を注入する穿孔処理(せんこうしょり)が大量に必要になるケースです。また、壁のなかに巣をつくられている場合、壁を一度剥がし、薬剤を散布してから再度貼り直す工事が追加で必要な場合もあります。
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ヤマトシロアリかイエシロアリかで、対応の緊急度は変わりますか?
どちらもなるべく早く対応すべきです。
シロアリは1年を通して活動するため、放置するほど被害が進行します。そのうえで、イエシロアリのほうが巣の規模が大きく被害の進行ペースも速いため、駆除の緊急性はより高いといえます。
まとめ
ヤマトシロアリとイエシロアリは、職アリの見た目こそ似ているものの、兵アリや羽アリの外見、コロニーの規模、被害の速度、巣の構造など多くの点で大きく異なります。
| 比較項目 | ヤマトシロアリ | イエシロアリ |
| 生息地域 | 北海道北部を除く日本全国 | 千葉県以南の太平洋沿岸〜西日本 |
| 巣の規模 | 数千〜数万匹 | 数十万〜100万匹以上 |
| 巣の構造 | 食害箇所がそのまま巣(固定の巣を持たない) | 本巣と複数の分巣 |
| 蟻道の形状 | 細長いひも状(幅5〜10mm程度) | 幅広で太い(幅20mm以上になることも) |
| 被害範囲 | 建物下部(床下・水回り中心) | 建物全体(床下〜屋根裏) |
| 羽アリ発生時期 | 4〜5月・昼間 | 6〜7月・夕方〜夜 |
| 羽アリの見た目 | ・体色は黒褐色から暗褐色で、前胸背板だけが黄色い
・羽色は淡い黒褐色・半透明 |
・体色は黄褐色〜淡褐色
・羽色は淡黄褐色・半透明 |
| 兵アリの性格 | 臆病(外敵から逃げる) | 攻撃的(外敵に立ち向かう) |
シロアリの種類は、専門家による現地調査で確定させるのがもっとも確実です。「シロアリお助け本舗」では、しろあり防除施工士の有資格者が無料で床下調査を実施し、駆除が必要な場合は見積もりもお出しします。
少しでも不安を感じたら、まずは無料相談をご利用ください。





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